鶴本崇文(33=大阪)がインから逃げて、13年目でG2初制覇。2着に石渡鉄兵、3着に中辻崇人が入った。

優勝戦は鶴本がスローの待機行動中にエンスト。「一生かからないかと思った」が、数回のエンジン始動で無事、動きだした。「それで他のことを考えないで良かった」と気持ちは吹っ切れた。コンマ10の鋭い飛び出しで中辻のまくりを受け止め、押し切った。「調整で行き足が良かった」と仕上がりも納得の域だった。

来年3月、戸田SG「クラシック」出場権を得た。「いいリズムを落としたくない」と気合を込めた。「SGは未知の世界。石野(貴之)さんなどに生活リズムを教えてもらいます。SGで情けないレースはしたくない。この1カ月(戸田G1優出&江戸川G2優勝)ずっと緊張感あるレースが続いた。この経験値は本当にでかい」。来春のSGへ向け、鶴本にとって実りの秋になった。【木村重成】