日刊スポーツ新聞社制定「第32回競輪年間三賞」が決定した。MVPの殊勲賞には三谷竜生(31=奈良)が輝いた。KEIRINグランプリ(GP)初制覇に加え、日本選手権を含むG1・2冠。競輪界史上最高額となる年間獲得賞金2億5531万3000円の金字塔を打ち立てた。表彰式は2月13日、東京・品川プリンスホテルで行われる。

MVPの殊勲賞は、三谷竜生が文句なしの成績で初受賞を決めた。

「名誉ある賞をいただけたのは、大変光栄なことだと感じています」とふだん通り、謙虚な姿勢で初受賞を喜んだ。

一昨年の日本選手権では100期以降としては初めてのG1覇者となり、18年は初のSS班となった。一気に輪界の頂点に駆け上がると5月の日本選手権の連覇に始まり、6月の高松宮記念杯でG1連続V。そして年末のKEIRINグランプリ(GP)は脇本雄太マークから鋭く差し切った。

年間の獲得賞金は2億5531万3000円となり、02年の山田裕仁選手(引退)の2億4434万8500円を抜いて、年間獲得賞金記録を16年ぶりに塗り替えた。

3度のビッグ制覇は、いずれも脇本マークからのものだったが、ふだんは近畿の先頭で迫力あるタテ攻撃に、ヨコも兼備する総合力を駆使した走りで活躍。近畿の総帥・村上義弘ら、近畿勢の多くの選手から絶大な信頼を寄せられている。

「昨年は充実した1年でした。今年も、常に力を出し切るレースで頑張りたい」。新王者が新たな気持ちで19年の抱負を誓った。

◆三谷竜生(みたに・りゅうき)1987年(昭62)9月5日、滋賀県大津市生まれ。関東学院大卒。高校、大学とラグビーで活躍。父典正、兄政史と将太の後を追い、競輪学校101期生として12年7月向日町でデビュー。17、18年日本選手権優勝。18年高松宮記念杯優勝。同年KEIRINグランプリ優勝。通算成績は537戦172勝。通算獲得賞金は4億7029万6011円。168センチ、77キロ。血液型B。

◆競輪三賞 日刊スポーツ新聞社が87年に創設した。1年間(1~12月)の競走を対象として、活躍した選手の中から殊勲、敢闘、技能賞、ガールズ最優秀選手賞を選定し、表彰する。日刊スポーツ新聞社の東京、西日本の両本社の競輪担当記者と評論家らで構成される三賞選考委員会が、受賞者を選定する。表彰状と賞金が贈られる。