ディープインパクト初の海外レース・凱旋門賞特集
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インパクト、凱旋門コース初試走で49秒3
【パリ13日=高橋悟史】凱旋門賞(仏G1、芝2400メートル、10月1日)を目指すディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎)が13日、決戦の地・ロンシャン競馬場で世界制覇への予行演習を行った。帯同馬ピカレスクコート、ラフォン=パリアス厩舎の馬をしたがえて芝コースを疾走。4ハロン49秒3の好時計をたたき出した。手綱を取った武豊騎手(37)は「(芝に)戸惑うこともなく、いい感じ」と好感触を伝えた。
世界一へ、勝つイメージはできた。日本の芝より2~3センチ長いロンシャンの深い馬場を、ディープインパクトは軽快に駆け抜けた。武豊がラスト200メートルで軽く気合をつけると瞬時に反応。前を行くフランス馬を並ぶ間もなく抜き去ると、2馬身の差をつけてゴールへ飛び込んだ。1完歩8メートルといわれる天馬の走りに、うわさを聞いて駆けつけた地元記者からは、どよめきが起こった。4ハロン49秒3、ラスト1ハロン12秒1。本番と同じコースで見せた最高のパフォーマンスに名手の表情は明るい。
武豊 先週も乗ったし状態としては変わらずいい感じだった。競馬場で走ることでどういう動きをするか興味があったが、戸惑うことはまったくなく、気分よく走っていた。
馬場状態は欧州基準でいう「やや良」。日本のパンパンの良馬場とまではいかないが、適度に水分を含みクッションが利いて走りやすいコンディション。天候や馬場に恵まれたこともあるが、しまいの切れ味は日本にいるときと何も変わらない。以前、池江敏行助手は「コース状況によって走り方を変える」と話したことがあるが、早くもロンシャンの芝を手の内に入れたようだ。
この日は、早朝にシャンティーのラフォン=パリアス厩舎を出発。午前7時に競馬場へ到着後は、装あん所→パドックへ移動。本番とまったく同じルートで馬場入りした。しばらくは初めての景色にキョロキョロと周りをうかがうそぶりを見せていたが、走りだしてからは集中。首を大きく上下させる力強いフットワークで芝を蹴った。
武豊 そんなにテンションが上がりすぎることもなく、気持ち的にもちょうどいい状態だった。スクーリングを経験したことによって、いい形で本番を迎えられるでしょう。
フランス人の記者からは約3カ月の間隔があいていること、当日の馬場が悪くなった時のことについて質問が飛んだ。池江泰郎師は「日本で3カ月あいたときも、きっちりと走ってくれているし問題ない。馬場についても不良に近い馬場で走ったことがある。どういう馬場になろうともそれは運命。どんな馬場でも大丈夫だと思う」と語った。
大一番まであと17日。武豊と池江師の願いは「このままの状態でいってくれればいい」で共通している。フランス入りして1カ月。ここまでは、すべて順調にきた。世界最高峰のレースに、最高の馬で、最高の状態で競馬をする。いつもはクールなユタカも、気持ちの高ぶりを抑え切れない。
武豊 今まで数々のいい馬に乗せてもらったが、凱旋門賞に有力馬の1頭として臨むのは初めて。そういう意味でも、ぼくのキャリアの中ではトップホースと言える。いつかは勝ちたいと思うレースに、強いパートナーと出られる。とても楽しみ。
2006年10月1日。フランスの地で日本の至宝が歴史に名を刻む。
[2006年9月14日8時8分 紙面から]
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