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ディープインパクト初の海外レース・凱旋門賞特集

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早くも仕上げ完ぺき/世界一への助走

<ディープインパクト 世界一への助走(4)>

 【シャンティー(フランス)21日=中村基也、高橋悟史】本番まで10日を残して、インパクトが完ぺきに仕上がった。凱旋門賞(仏G1、芝2400メートル、10月1日=ロンシャン競馬場)を目指すディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎)の1週前追い切りは、エーグル調教場の朝露にぬれた重い芝コースを力強く駆け抜けた。池江泰郎師(65)の指示は「今週使えるぐらいに仕上げろ」。6ハロン77秒台。ラスト3ハロンから36秒-11秒0の納得いく仕上がりに、残るは微調整だけとなった。

 夜明け前の幻想的なエーグル調教場をディープインパクトが力強く駆け抜けた。広大なコースに朝もやが掛かる中、世界制覇を狙う日本最強馬が豆粒のような影を徐々に大きくさせて直線を向いてくる。ラスト2ハロンは指示通りいっぱい。右ステッキで見せムチを振るうとグンと加速した。6ハロン77秒-65秒-50秒-36秒-11秒0。さらに、ゴール地点を過ぎても100メートルは脚を伸ばした。渡仏後、単走ながら最も強い調教。本番を10日後に控え“天馬”が離陸態勢に入った。

 「当初から1週前追いを一番強い調教にしたいと思っていた。もう、いつ競馬があってもいい準備はできたし、(本番まで)日にち待ちという感じ」。まるで子供が遠足を指折り数えるような表情で、池江泰郎師が満足そうにうなずいた。それほど、インパクトは仕上がった。馬上で迷うことなくステッキを入れないことを選択した池江助手もまた笑顔を見せる。

 「3、4発はステッキを入れてもいいぞと言われたけど、結局、たたかなかった。ダメならたたくつもりだったけど、見せムチだけで反応してくれた。指示通り乗れたし、僕の中では120%の調教ができたなという感じ」と語った。

 当初は不安だったフランスの芝への対応に問題がないことは、朝露でぬれた池江師の靴を見れば分かる。この日は渡仏後、4度目となる芝コースでの調教。適応能力の高さに、池江助手は驚きを隠さなかった。

 「今朝は日本でいう重馬場。残り4ハロンから13秒、12秒とペースをあげて持つかなと思ったけど、あれだけの時計が出たからね。こっちの芝には完全に慣れたし、逆に日本に帰って1度スクーリングしないと硬い馬場に驚くかもしれないぐらい」と笑った。

 残り10日。数々の海外遠征を手掛け、勝利を収めてきた池江師はあらためて順調さを口にした。「ここまで本当に早かった。そう言えるのはディープが一寸の狂いもなく予定通りにこれたからこそ。過去の馬と比べて? ゆったり調整できて、ドバイや香港の時とは比べものにならないぐらい、いい仕上がり」。27日に予定される最終追いには武豊騎手が乗るか、池江助手が乗るかはまだ決まっていない。しかし、もう大きな問題ではない。夢にまで見た凱旋門賞。池江師はこれまでのキャリアのすべてをかけて、最後の微調整に全力投球する。

[2006年9月22日9時17分 紙面から]

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