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天皇賞・春(G1)

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インパクト4冠!レコードで圧勝

4コーナー手前で先頭に立ったディープインパクト(左端)は、圧倒的な強さでレコードタイムを出し天皇賞を制した
4コーナー手前で先頭に立ったディープインパクト(左端)は、圧倒的な強さでレコードタイムを出し天皇賞を制した
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<天皇賞・春>◇2006年4月30日=京都◇G1◇芝3200メートル◇4歳上◇出走17頭

 もうインパクトが負けることはない! ディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎)が圧倒的な強さを見せつけG1・4勝目をつかんだ。4コーナーで先頭に立つと、2着リンカーンに3馬身半差をつけて快勝。過去の記録を1秒も縮める3分13秒4の驚異的レコードを出し、75・3%という天皇賞(春)史上最高の単勝支持率に応えた。いよいよ次は海外遠征、そして世界制覇。7月29日のキングジョージ6世&クイーンエリザベスDS(英G1、芝2400メートル、アスコット競馬場)か、10月1日の凱旋門賞(仏G1、芝2400メートル、ロンシャン競馬場)を目標に調整される。

 世界一の強さだ。国内の強豪をまったく寄せ付けることなく、力の差をまざまざと見せつけた。ディープインパクトが3コーナーから進出を開始。一気に先行集団をのみ込むと、4コーナーでは早々とトップに立つ。最もスピードが上がるポイントで、武豊騎手は後ろを振り返った。16頭を尻目に余裕のスパート。単独飛行へ飛び立った。直線では肩ムチで体勢を軽く修正しながら、ターフビジョンで後続の位置を確認。ゴール前では流す余裕さえ見せる。拍手と歓声に包まれながらゴールを駆け抜けた。走破タイムは3分13秒4。97年にマヤノトップガンがマークした3分14秒4を1秒も縮める常識破りの時計。メンバー最速の上がり600メートル33秒5も、歴史に残るワンサイドゲームに花を添えた。

 最強の走りを堪能した武から笑みがはじけた。「あらためて驚きましたね。本当に強い。4コーナーで先頭に立った時は『あれ』って感じだったけど、少し追い出してからは反応してくれた。強いディープを見せられてうれしい。春の目標を達成できてホッとしています」。表彰式では右手の指を4本立て、3冠に続くG1・4勝目を誇示した。

 武はメジロマックイーンで91、92年の天皇賞(春)を連覇した。10年以上の時を経て再び名馬を任され「素晴らしい馬に巡り合えて幸せです」と喜びをかみしめる。マックイーンは今年4月3日、心不全で死んだ。池江助手はパドックで、その写真を胸に忍ばせていた。しかし、後押しは必要なかった。それほど、インパクトは強かった。天国の愛馬に勝利をささげることができた。

 今後の目標は、もちろん海外遠征。「世界を見渡しても、これ以上強い馬がいるのか。海の向こうが目標になるだろうし、みなさんの期待に応えたいですね」。フランスでの修行、豊富な海外遠征を通じて世界の競馬を知り尽くした天才騎手の目にも、頂点が見えている。唯一の懸念だった折り合いは、完ぺきについた。スタートの悪さも問題になるほどではない。

 ひと息ついたこの日の夜、武はすぐに「世界中を探したって、ディープインパクト以上に走れる馬はいない。夢である海外のビッグレースを制覇したい」と公式ホームページでつづった。もう国内に敵はいない。世界制覇への道は長く険しいが、必ず成し遂げてくれるはずだ。【高橋悟史】

[2006年5月1日 紙面から]

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