「運のいい馬」が勝つ/ダービー日記
<ダービー取材日記>◇19日
降り続く雨を避けていた朝4時半すぎ、西スタンドで池江泰郎厩舎の片山助手と話し込んだ。最初は共通の趣味の話。そこからオークス、ダイワスカーレットの出走取り消しへと移った。「この時期は感冒が多いよ。気温の上がり下がりも大きいしね。それに、ギリギリまで仕上げた馬ほど、抵抗力が弱くなっているから」。確かに、人間でも体脂肪率が少ないほど風邪をひきやすいと聞いたことがあったっけ…。
さらに話は続く。「春には牝馬に『フケ』があるけど…」。『フケ』とは牝馬の発情期のことで、これが出ると競走能力に影響が出てしまうという。「その『フケ』がオトコ馬にも影響してしまうことがある。それによって頻繁に『馬っ気』を出したりして…」。発情する牝馬に気を奪われて力を出せなくなる牡馬…。これもどこか人間に似ているなぁ、と思う。
皐月賞からダービーへの6週間は、片山助手いわく「一番難しい時期」なのだ。「だから言うやろ、『ダービーは運のいい馬が勝つ』って。力だけじゃ、どうにもならないこともあるよ」。そう考えると、2年前に3冠を達成した池江泰郎厩舎のディープインパクトの完ぺきさを、あらためて思う。ダービーまで残り8日。今年最高に『運のいい馬』が決まるのは、もうすぐだ。
[2007年5月19日15時21分]
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