フサイチホウオーが差す/ダービー

- キャンターで最終調整するフサイチホウオー
<堀内泰夫のこれだ:ダービー>
皐月賞は行った、行ったの決着で大波乱になり、人気薄の逃げ馬の怖さをあらためて知らされた。前半の1000メートル通過が59秒4の平均ペースながら、予想外の縦長の展開になったことが他馬には誤算だった。後続がもう少し早めに前との差を縮めていたら、直線でフサイチホウオーがきっちり抜け出していたに違いない。
ゴール前で差し返したヴィクトリーの勝負根性は見事だったが、皐月賞で一番強い競馬をしたのは間違いなくフサイチホウオーだ。4角ではとても届きそうにない位置にいながら、メンバー最速の上がり33秒9の脚を使って鼻+鼻差の3着にまで追い上げたのだから驚く。連勝は4でストップしたが、今年の3歳勢の中では頭ひとつ力が抜けている印象を受ける。
皐月賞は1番枠がマイナスして後方からの競馬になったが、ダービーは対照的に外め15番枠を引き当てた。多少のコースロスはあっても馬群にもまれずスムーズに追走できる分、この枠なら競馬はしやすい。大跳びで器用さに欠けるためまだ手前の替え方がぎこちなく、仕掛けてからの反応も鈍いが、いったんエンジンが掛かると長くいい脚を使うことは前走で証明済み。直線の長い東京コースにはぴったりの馬だろう。
父が東京の2400メートル戦を得意にしていたジャングルポケットなら距離延長も歓迎材料。気性が激しく折り合いに難のあるヴィクトリーが再度逃げを打つ公算が大きいが、人気を背負う今回は当然、他馬のマークもきつくなる。流れも末脚勝負のフサイチホウオーには向くはずで、今度こそ力の違いを見せつける。
[2007年5月26日8時15分 紙面から]
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