池上裕次、地元で悲願のSG初優勝

- 全日本選手権最終日、優勝した池上裕次はガッツポーズを見せた=2000年10月9日、戸田競艇場
地元の池上裕次(36=埼玉)が悲願のSG初優勝。第47回全日本選手権競走の優勝戦は9日、埼玉県戸田競艇場で行われ、池上が川崎智幸との激しい競り合いに勝ち快勝。地元でSG初優勝を飾るとともに優勝賞金4000万円を獲得した。なお、埼玉県選手のSG優勝は栗原孝一郎さん(引退)以来20年ぶり。
池上裕次は川崎智幸との壮絶なデッドヒートに勝ち、地元で歓喜のSG初優勝を飾った。ふたりの激しいバトルは3周1Mまで続いたが、最後は川崎が振り込み決着がついた。ギャンという音を聞いた池上は2度3度と後ろを振り返り、勝ったことを確認した。「競っている時は自分に頑張れ、頑張れと言い聞かせていた。まさか、優勝できるとは思っていなかったので本当にうれしい」。ピットに上がってきた直後は青ざめた顔をしていたが、時間がたつにつれ実感がわいてきたのか「泣き虫」池上のうれし涙はなかなか止まらなかった。
戸田といえば池上。そういう時代が長かったが、今年の成績からドリームレースからもれてしまった。このことが逆に池上を気楽にさせた。同僚の後藤浩(フライング)平石和男(勝負駆け失敗)の脱落にも動揺を見せなかった。「プレッシャーということ自体考えていなかった。普通のレースのつもりで臨んだ。自分とスタートとの戦いだった」と、マイペースを貫いたことが勝利の女神を呼び込んだともいえる。
埼玉県では栗原孝一郎さん(引退)が勝った1980年(昭55)8月の常滑MB記念以来20年ぶりのSG優勝だ。その栗原さんは「池上君はリラックスしていた。彼も大人になったんだね。2Mのターンも素晴らしかった。これが(埼玉の)若手の刺激になってくれれば」と、池上の精神的な成長とテクニックを称賛した。
このVで賞金ランクは大きくジャンプして第13位。賞金王決定戦(上位12人)初出場が視野に入ってきた。「次のチャレンジカップ(11月、住之江)では精いっぱい頑張る」と、今後のターゲットは賞金王出場に定めている。
[2000年10月10日付 紙面から]
