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記者コラム

デスクの目

ハンドル勝る今垣SG連覇なるか/第6回

 日曜日の12日は晴天に恵まれて、全国各地でイベントの花盛り。僕の会社かいわいの大阪・中之島と、淀屋橋で「ハート大阪秋まつり」の初日が開催された。御堂筋の一部が歩行者天国となり、大勢の人たちでにぎわっていた。一方、富士山のふもとの、富士スピードウェイでは、フォーミュラカーの祭典、F1日本グランプリの決勝が行われ、日本人ドライバー中嶋一貴(23、ウイリアムズトヨタ)が出場した。

 一貴の父は、日本人初のF1フルタイムドライバーの悟氏(55)で、1987年の日本GP(鈴鹿)で6位に入賞している。今回、その『父超え』を目指して一貴は予選14位から大一番に臨んだが、1周目の接触で順位を落とし、15位で完走はしたものの、地元で錦を飾ることはできなかった。

 丸亀ダービーは13日の12Rがファイナル・優勝戦。この大一番に出走する中で2世選手は今垣光太郎だ。『父超え』は既に果たしている。前回の8月、若松MB記念で復活Vを決め、今回はSG連覇がかかる。

 普通なら、インからスタートを踏み込む丸岡正典のSG初優出、初優勝を期待したいところだが、ハンドルで勝るのは今垣。自在のハンドルさばきでSG連覇が見てみたい。(2)(3)(1)のボックスと、(2)から(1)の2、3着流しで買う。(デスク・白石憲司)

エールも込めて地元三嶌から/第5回

 私が初めて舟券を買ったのは宮島競艇だった。たしか20歳のころだ。バイト先の先輩2人に連れられて、入場門をくぐったとき、グオーンというエンジンのごう音がして、すごくドキドキしたのを今でも覚えている。財布の中には5、6000円ぐらいしかなく、先輩から指示されるがままに、ちまちまと舟券を買った。最終的に3000円ぐらい儲かったと思う。それでもすごく得をした気分で競艇場を後にした。

 それから時を経て、競艇場や競輪場が私の『仕事場』となったのだが、競輪を担当していたため、競艇のSGの現場に行く機会はなかった。

 そのチャンスが訪れたのは95年10月の全日本選手権。そう、13年前に、ここ丸亀で開催されたSGだ。後半の2日間を記者席で過ごしたが、先輩の後ろに金魚のフンのようについて行くだけだった。

 優勝したのは地元香川のエース、というよりドンであった安岐真人だった。ギロリとした視線。パンチパーマと口ヒゲ。ヘタな質問をしたら怒鳴られそうで本当に怖かった。『大魔神』の異名が付くのはもっともだと納得したものだ。最近は競艇に限らず、思わず記者が尻込みをするような選手が少なくなった。これも時代の流れだろうか。

 さて、今日注目しているのは、地元の三嶌誠司だ。4日目は意地を見せて1着を奪うなど、決して気持ちは切れていない。8Rはセンターを確保できるだけに何とか突破してほしい。エールも込めて(3)=(1)、(3)=(4)流しで狙う。(デスク・山田敏明)

ママは信一郎、僕は魚ちゃん/第4回

 いつも行く地元のスナックに、大の競艇ファンがいる。けい子ママ(年齢不詳)で、大阪の住之江競艇場が主戦場。店の女の子や、お客さんを連れて“勝負”にいくこともあるが、何と言っても一番のお気に入りの選手は田中信一郎だ。

 田中は、4年前に住之江で行われた第19回賞金王決定戦で、執念の追い上げで逆転し、2年連続3回目の制覇を遂げたことから『ミスター賞金王』と言われるようになった。その田中が、翌年2月、同競艇場内で優勝を記念して『ファンとの集い』を開いたのだが、けい子ママもお祝いに駆けつけ、彼の好漢ぶりを間近で接して「カッコええわ~」となって、ファンになったのだ。

 丸亀ダービーも、いよいよ4日目。準優進出への勝負駆けが演じられる。田中は得点率26位タイで、予選を突破するためには2走で15点が必要だ。『信一郎、頑張れ~!』という、けい子ママの、お酒でつぶれた野太い声が聞こえてきそうだ。

 さて、僕は以前から応援している魚ちゃん(魚谷智之)を狙い打ちしたい。3日目は5着に敗れたが「スタートして出ていくし、直線もいい。あとはターンするときのスムーズさが欲しい」と話しているそうだ。準優へは2走8点と、進出は確実視されるが、彼はこのダービーが賞金王決定戦への勝負駆けで、準優の好枠を狙って攻めていく。前半の7Rで準優を決めているはず。狙いは後半12R。1枠・魚ちゃんと、賞金王決定戦の出場権獲得のために優出が外せない2枠・原田幸哉の76期両立。(1)=(2)から3着は(3)中島、(6)辻に絞る。(デスク・白石憲司)

11Rはクールな柏野が狙い目/第3回

 仕事帰りにフラリと立ち寄る行きつけのバーがある。『レディーバード』という名の店で、どうやらテントウムシという意味らしい。そのスタッフに25歳のスコットランド人がいる。

 スチュアート・ウイリアム・マッケンジーという長い名前なのだが、彼をイギリス人扱いすると機嫌が悪くなる。あくまでスコットランド人なんだそうで、店にはでっかいスコットランドの『国旗』が飾ってある。

 ある時、店の常連さんたちと競馬の話題になった。もののついでに彼に競馬をしたことはあるのか? と聞いた。

 「パパと競馬場に行ったことはあるけど、ムチでたたかれる姿が痛そうで、あんまり好きになれなかった。ギャンブルなんて古くは人間同士が勝ち負けを競い、次に人間が道具を使い、いまでは道具の優劣で勝ち負けを競っている。人間のスピリッツとチャレンジの歴史だよ」と、よく分からんが、何となく哲学的な事をいう。へ~え、と思いながら「日本のKYOTEI(競艇)を知っているか」と尋ねた。

 「パワーボートのレースかい? それなら知っている」。「違うよ。たった3メートルの小さなボートにエンジンを積んでレースをするんだ。時速80キロは出る」。「それってクール(かっこいい)じゃないか。エキスパートのレーサーが乗っているの? どこに行けばレースを見れるの?」。「尼崎のセンタープールだ」。「プール? そんな小さなところで」。「いやいや、バカでかいプールだ」。

 話は脱線しかけながらも身ぶり手ぶりで競艇のことを説明、何とか理解した様子だった。今度、チャンスがあればスチュアートを競艇場に連れて行ってやろうと思っている。

 さて、丸亀でクールな取材をしているかどうかは疑問だが、名古屋の津波記者がコソッと電話をしてきた。

 「11Rの菊地がメンバーをみて『うわー、出てる人ばっかり』って叫ぶんですよ。よく聞くと2号艇の柏野がスタート特訓でムチャクチャ出ていたらしいんです。ここが狙い目ですね」

 ちなみに津波記者によると柏野はなかなかクールなタイプだそうだ。3日目11Rは(2)=(1)流しと、(2)から2着は流して(6)の3着付けで勝負だ。(デスク・山田敏明)

「まだまだ貪欲」魚ちゃんのまくり差し/第2回

 丸亀で競艇の祭典「全日本選手権」が開幕しました。初日だった8日は、朝から好天で、大阪でも気温25度を超える夏日でした。新聞社の出社時刻は午後1時前後で、表を歩くだけでも汗ダクでした。

 出社前に、ボートピア梅田に立ち寄ったのですが、朝から大入り満員。レースモニターに見入る競艇ファンの熱気に、私も尻込みするほど館内はオーバーヒート。昼休みで舟券を買いに来ていた若い会社員風の男性も「今日は人が多いわ~」と、びっくりしていました。

 大阪に居残るデスクが舟券を買う材料となるのは、現場記者からの『おいしい情報』がもとになります。初日、私が注目していたのは、ニッカンの紙面の手記でも登場している魚ちゃん(魚谷智之選手)。前検日の7日は、伸び型のエンジンに手応えを得ていたようで、このSGが年末に住之江で行われる賞金王決定戦への勝負駆けともなっています。

 初日6Rは2コースから差して2着、後半の11Rではカドの4コースから鮮やかなまくり差しが決まって1着と、上々のスタートを切りました。取材していた名古屋・津波記者によると「エンジン本体がいいのは分かったけど、まだまだ貪欲(どんよく)に行きます」と魚ちゃんは厳しい顔ものぞかせていたという。

 2日目は9Rの1回走り。1枠に湯川浩司、5枠に山崎智也と強敵はいますが、4カドから飛び出してのまくり差しが突き抜けるとみて、(4)-(5)流し、(4)をアタマに(5)の3着受けで高めがくることを期待。(デスク・白石憲司)

「ペラが合う」伊藤誠二がオススメ/第1回

 仕事柄、いろいろな舞台裏を目にする機会が多い。競艇ならばピット、競輪なら検車場、競馬なら栗東トレセンといった感じだろうか。まあ、新聞社の中も読者から見れば舞台裏と言うことになるのだが、そこには表舞台に出るまでの、さまざまなドラマがある。まさに悲喜こもごもだ。

 競艇の場合、このピット取材が勝負だ。とくに前検日はエンジンやボートの抽選が『吉』と出た選手、そうでない選手とでは表情が全然違ってくる。さらにペラ調整、エンジン調整、そして試運転と、とにかく忙しい。そのせいか、ほとんどが小走りでピット内を移動する。ニッカンの社内のように悠長に歩いている選手なんて絶対にいない。

 思い通りの取材ができることなんてまずないのだが、コメントや表情の裏にある『何か』を探っていく過程は結構楽しい。もちろん選手も、記者も朝から晩まで競艇の話をしているわけではないし、そのやりとりがすべて記事になるわけでもない。むしろ、ならないことの方が多い。

 私も競輪担当時代、選手と世間話をよくした。競走の悩みも聞いたし、ときにはオネエチャンの話題で盛り上がることもある。これが舞台裏の楽しさとでも言うべきだろう。

 前検日、舞台裏に潜入している大阪・草川記者が推してきたのは、先日の住之江・高松宮記念で優勝した田中信一郎だ。「宮記念の準決勝で2着になったときは、かなり落ち込んでましたが、ファイナルでの優勝には自分でもびっくりして『大好きなジャイアンツからパワーをもらった』って喜んでいました。8日の10Rは6枠ですが、連対には絡んできますよ」。自信があるのか、こちらに話す間を与えずにまくし立てた。

 さて、私のオススメは11Rの伊藤誠二。前検トップタイムに加え「ペラが合う」のコメントが何よりも頼もしい。大阪・北條記者の定番である(1)(5)(6)、(3)(5)(6)のダブルBOXで狙う。(デスク・山田敏明)


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