佐藤慎太郎が表彰式で感涙/競輪
<競輪:不死鳥杯>◇最終日◇29日◇G3=福井競輪場
すべてを出し切って満足そうに笑みを浮かべる村上。うなだれたまま号泣して言葉の出ない市田。そして笑顔をかみしめるように感極まる佐藤。3人の表情が、この激戦のすべてを物語っていた。「不死鳥杯を勝ってよみがえりました。これからも不死鳥のように羽ばたきたい」。佐藤の喜びの一声だった。
レースは打鐘でいったん前に出た萩原ラインを村上がたたきに出る。俊敏に佐藤が3番手に切り替えた。柴崎淳が打鐘をすぎてすぐにたたきに出ると村上に“先行魂”のスイッチが入った。あっさり突っ張り切るとあとは全開。萩原も2コーナーからこん身のまくりを放つが、村上番手の市田が2センターでけん制。最後の直線は市田と佐藤の一騎打ちとなったが、足をためて余力を残した4回転ギア・佐藤の完勝に終わった。
昨年5月の奈良全プロ記念で右くるぶしを複雑骨折する落車を経験した。再起不能とまで言われたが、家族や師匠の添田広福さん(引退)や練習仲間の励みを支えにして、壮絶なリハビリに耐えた。その努力があったからこそバンクに戻ってこられた。「そのことを思い出してこみ上げるものがあった」と雨の表彰式では声が詰まり、涙があふれ出た。「ケガ前の自分に戻すことは考えてません。追い込みにこだわらないで再びG1で勝てる競走を目指します」と高らかにニュー慎太郎を宣言した。【神田成史】
[2009年6月29日22時25分]
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