キングス成長の11秒4盾の主役だ/天皇賞
<天皇賞:追い切り>
昨年の菊花賞馬アサクサキングス(牡4、栗東・大久保龍)が1日、最終追い切りで迫力満点の伸びを見せた。栗東のDウッドコースでラスト11秒4をマーク。牡馬のレベルが低いといわれる世代だが、大幅な成長を印象付けた。この日は天皇賞(春)の枠順が発表され、アサクサキングスは8枠13番、連覇を狙うメイショウサムソンは5枠8番に決定。馬券は2日から都内2カ所のウインズで発売される。
パワーアップを証明するには直線のパフォーマンスだけで十分だった。Dウッドに登場したアサクサキングスは、前半は16~15秒台の遅いラップを刻む。大きな跳び、ゆったりとした動きが急変したのは残り1ハロンだ。気合をつけられると重心がグンと沈み、一気にスピードが増した。ラスト11秒4と並外れた瞬発力を発揮。騎乗した寺島助手は「ゴールをすぎても力強く走っていた。以前は四位さんが目いっぱい追っても11秒台後半しか出なかった。しまい重点とはいえ、スピードもついてますね」と、抜群のバネに酔いしれた。
昨年の菊花賞V後に疲れが出たため、ジャパンC、有馬記念はあきらめざるを得なかった。だが、休ませたことが馬体の成長を促した。前走大阪杯はダイワスカーレットをつかまえにいき、最後までたれずに3着を確保。寺島助手は「菊花賞の時の力なら並ぶところまでいけなかったし、着順もメイショウサムソン(6着)より下だったと思う」と成長を強調した。
休み明けをたたいて中3週で本番を迎えるのは、昨年の神戸新聞杯(2着)→菊花賞と同じパターン。大久保龍師は「間隔も同じだし、結果の良かったパターンをおさらいすればいい。前走も太めではなかった。今度は中身が違って同じくらいの体重かな」と順調をアピールした。大阪杯で昨年よりプラス16キロと増えていた馬体は、今度はすべて筋肉となってキングスの体を覆っている。
昨年の宝塚記念(15着)では古馬の壁になすすべなくはね返されたが、今や堂々と主役を張れる存在だ。「いいメンバーがそろっているし、あくまでチャレンジャーの気持ち。不安もあるが、プライドを持って頑張りたい」。大久保龍師は昨年、11番人気の伏兵エリモエクスパイアでメイショウサムソンの鼻差2着と惜敗し、大金星を逃した。多くの支持を集めそうな今回は、人気に応えて新たな勲章を手に入れてみせる。【高木一成】
[2008年5月2日9時29分 紙面から]
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