田村師2頭出しでワンツー狙う/オークス
<オークス:追い切り>
牝馬クラシック2冠目がかかるオークス(G1、芝2400メートル、25日=東京)の追い切りが21日、東西トレセンで行われた。開業満10年の田村厩舎は、桜花賞3着のソーマジックとフローラS快勝のレッドアゲートの有力2頭を送り込む。例年にないペースで勝ち星を量産し、波に乗る厩舎が、初G1獲得の最大のチャンスを迎える。
このチャンスは逃せない。オークスに牝馬2枚看板を出走させる田村厩舎は、現在関東リーディング2位。先週までに16勝を挙げ、早くも昨年の17勝を追い越しそうなほど厩舎は勢いに乗っている。「チャンスのある2頭でG1に臨める。調教師冥利(みょうり)に尽きますね」。田村師は冷静に2頭の追い切りを見つめた。
先に馬場に入ったのはレッドアゲート。ポリトラックでコスモポッケ(3歳500万)を3馬身追走し、直線は外から楽々と併入した。タイムは5ハロン66秒1、上がり3ハロン38秒2-12秒4。「2400メートルを経験しているのは、この馬だけ。それが最大の武器であり、アドバンテージ」と田村師は強気に構える。フローラSは先行集団のすぐ後ろにつける形で、逃げたカレイジャスミンをとらえた。追い込み一辺倒だった馬が、先行策で結果を出したのは大きい。桜花賞組にとっては、距離を気にせず仕掛けられるスタミナの裏付けが怖い。
一方、ひと足先にG1舞台を踏んだソーマジックも負けていない。さらっと流しただけの坂路2本目に800メートル51秒9-11秒8を馬なりでマーク。乗っていた高木助手は「桜花賞の最終追いは舌を出しながらで少しモタれ気味だったが、今回は真っすぐ伸びた。感触は桜花賞よりいい」と手放しでほめた。桜花賞(3着)は4角で内の馬に張られて、さらに外からかぶせられる厳しい競馬。いったん勢いを失いながら盛り返すのは並の牝馬にできる芸当ではない。「桜花賞で悔しい思いをした分をオークスで返したいとずっと思っていた」と田村師。距離適性から目標をオークス1本に絞ってきたレッドアゲートと、オークスでの雪辱を誓ったソーマジック。ワンツーも十分な2頭に対するトレーナーの期待度は甲乙付けがたい。
98年5月の開業から丸10年。スタートは10馬房だったが、順当に成績を上げ、今年3月には東西合わせて13厩舎しかない24馬房厩舎(ほかに藤沢和、二ノ宮、松山康、大久保洋、国枝、和田、池江泰郎、橋口、音無、山内、松田博、森)に仲間入りした。その中で中央G1勝ちがないのは和田厩舎と2つだけ。「オークスでは、ソーマジックの最大のライバルがレッドアゲート、レッドアゲートの相手はソーマジックになる」。フローラSの前に豪語していたことが実現した時、名実ともにトップステーブルの座を手に入れることになる。【高木一成】
[2008年5月22日8時37分 紙面から]
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