ユキチャン公開調教に284人/クイーンS
<クイーンS:追い切り>
クイーンS(G3、芝1800メートル、17日=札幌)に出走するユキチャン(牝3、後藤)が13日、札幌競馬場のダートコースで追い切られた。今回が初騎乗となる藤田伸二騎手(36)を背に併せ馬で先着。中央重賞初制覇へ向け仕上がりは万全だ。この日はクイーンSの公開調教で過去最多となる284人が来場。さらに金子オーナーが陣中見舞いに訪れるなど、白毛のヒロインは北海道でも熱い視線を浴びている。
ひときわ涼しげな体から豪快なフットワークが繰り出された。ユキチャンは藤田を背にダートコースでいっぱいに追われると、併せたホーリーミスト(古馬500万)にジワリと詰め寄る。一瞬にして抜き去らないのは、跳びが大きく、スピードに乗るまで時間がかかるから。最後までしぶとく伸びて首差先着した。タイムは6ハロン83秒8、ラスト1ハロン12秒1。兄ホワイトベッセルに騎乗した経験もある藤田は「ためてビュッと切れるわけじゃないが、フットワークが大きい。多少速いペースになっても、スムーズな競馬をさせたいね」と、早くもレースを見据えていた。
白毛馬初のG1制覇に挑むはずだったジャパンダートダービーは、じんましんのため無念の競走除外となった。その後に札幌へ移動し、14日旭川のブリーダーズゴールドCを目指したが、補欠2番手でまたも出走を断念。再び目標を切り替え、ようやくクイーンSがターゲットとして定まった。紆余(うよ)曲折の末、実戦は2カ月ぶり。それでも、この日の動きを見る限り不安はなさそうだ。
ポイントは、やはり芝への対応になる。3走前のミモザ賞で勝っているとはいえ、オークストライアルのフローラSでは切れ負けして7着。一瞬の脚が使えない面があるが、藤田は「芝で勝っているわけだから。パワーはあるし、こういう馬場も合う」と、力を要する札幌の洋芝ならこなせるという見解を示した。
過去に競走馬登録された44万2980頭の国内馬のうち、たった18頭しかいない白毛。比率にして0・004%、2万5000分の1という奇跡の馬は、前走の関東オークスを8馬身差で圧勝し、白毛初の重賞タイトルを奪取した。次の目標はJRA重賞だ。この日の公開調教にはクイーンSで過去最高、前年比216・7%となる284人が訪れた。05年に札幌で夏を過ごしたディープインパクトの219人をしのぐ数字。注目度は高い。レース当日も、その走りで観客を魅了してみせる。【高橋悟史】
[2008年8月14日8時29分 紙面から]
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