栗東留学ベンチャーの鬼脚で波乱/菊花賞
<岡山俊明の本日快晴:菊花賞>
昨年の菊花賞で3連単2万7890円を的中した「本日快晴」岡山俊明が今年も高配当を仕留める! 本命は、前売りで単勝18・0倍の7番人気ベンチャーナインだ。春G1では大敗が続いたが、この一戦に向けてスタミナを強化し、成果を存分に出せる仕上がり。先週の秋華賞で1000万馬券を演出したブラックエンブレムなどと同様に、今週も栗東滞在の関東馬が波乱を呼ぶ。
秋は馬肥ゆる季節だが、かつて短期間でこれほどまで変わった馬がいただろうか。決して見栄えのする方ではなかった関東馬ベンチャーナインが、栗東滞在わずか1カ月足らずでみるみる良くなった。明らかに留学効果が出ている。
木曜の計量で500キロ。前走神戸新聞杯から実に24キロも増えても、まったく太め感がない。決戦前日の25日も、抜群の気配を醸し出した。まだ暗い午前4時すぎ。坂路を上ってDウッドコースに移動すると、2周目の直線で加速。弾むようなフットワークで12秒6の時計をたたき出した。週3日は5000メートル(坂路800メートル+Dウッド2000メートル×2周)のハードトレーニングをこなし、スタミナを強化。最終仕上げも緩みなかった。「春とは本当に違う。充実した今なら、ブルースリとも差はない」。付きっきりで調教をつけている芝崎助手は強気に語った。
神戸新聞杯は直線だけの競馬で4着。放牧明けで追い切り本数が不足していた状態で、3着オウケンブルースリとの差は2馬身もなかった。すらりとした脚長のステイヤー体形は、かつての菊花賞馬グリーングラスやスーパークリークをほうふつとさせる。ブルースリはがっしりした中距離型。3000メートルあればきっと逆転できる。
未完成の春は、一発屋のイメージがあった。新潟のデビュー戦が12番人気、マイネルチャールズの首差2着に迫った京成杯も12番人気、ダービートライアルのプリンシパルSを勝った時が10番人気。いずれも超人気薄だったが、強烈な末脚を繰り出し十数頭を抜き去っている。好位差しが主流の現代競馬で、卓越した能力がなければ直線一気の芸当などできない。主戦の武士沢が「この馬には武器がありますから」と自信を持つ鬼脚。しかも、その一芸が生きそうな展開が予想されるのだ。
何人もの関係者から、今年は混戦という声を聞いた。どの馬にもチャンスがあるから、流れは前掛かりになる。ジョッキーたちの頭には、逃げ馬が3着に残った先週の秋華賞もある。逃げ宣言のアグネススターチが引っ張り、ミッキーチアフルとノットアローンが追走。長距離の割にスローになりそうもない。「4角先頭」を公言した松岡チャールズがまくり上げれば、3角すぎから急激に流れは速くなる。結果、上がりが掛かって差し-差し決着。後方待機のベンチャーが一気に突き抜ける。
[2008年10月26日8時47分 紙面から]
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