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スカーレット好リズムの走り/有馬記念

<有馬記念:追い切り>

 08年を締めくくる有馬記念(G1、芝2500メートル、中山=28日)の1週前追い切りが17日、東西トレセンで行われた。昨年2着の雪辱を期すダイワスカーレット(牝4、栗東・松田国)は、安藤勝己騎手(48)を背に栗東Cウッドで抜群の動きを披露。松田国英師(58)も前走からの上積みを強調した。

 一段と進化したダイワスカーレットの姿に、松田国師はうなった。「真っすぐ走っていたし、頭と首の運動がリズミカルだった。背中、腰の状態が良くなっている証拠でしょう」。安藤勝騎手が手綱を取ったCウッドでの1週前追い切りは、前半から抜群の行きっぷりだった。7ハロン94秒9、ラスト12秒6。「いいリズムで走っていたね。1週前としては十分」。あん上も期せずして「リズム」を強調する。トレーナーとジョッキーが同様の感覚を得たのは、間違いなく出来がいいからだ。

 ウオッカと歴史的死闘を演じた秋の天皇賞。当時の仕上がりを冷静に振り返って、同師は「無理に仕上げていた面があった」と語る。入念すぎるほどの乗り込みを消化していたが、そこは休み明け。「追い切りで真っすぐ走ってはいたが…」。ひとたたきした今回に比べて物足りない面があったのは事実だった。

 秋2走目でどれほどの上積みがあるのかは、この日のCウッドでの動きを見れば歴然だ。重心の低いフォームから繰り出される迫力のフットワーク。馬体のイメージは重厚感にあふれているが、それでいながら手先のさばきは軽い。首が前へ前へと伸びていく大きな走り。「弾んでいましたね」。スカーレットの動き同様、松田国師の言葉が弾むのも納得できる。

 この中間、陣営がもっとも懸念したのが、天皇賞の反動だった。1分57秒2のレコード決着。しかも、休み明け。「ダメージが上乗せされていないか心配だった」。万全の態勢でグランプリを迎えるために11月8日に宮城県の山元トレセンへ放牧。馬体のケアを入念に行い、栗東には同28日に帰厩した。その後はここまでに3本の時計。「1回たたいた今回は無理やりというイメージがない」。細心の注意が思惑通りの調整過程につながっている。

 宿敵のウオッカこそいないが、昨年のこのレースで先着を許したマツリダゴッホもいる。相手関係は楽ではない。松田国師も「うちの馬だけがいいわけじゃない」と慎重だ。しかし、相手うんぬん以上にスカーレットの出来には自信がある。「(状態は)かなりでしょうね」。真っすぐ前を見つめた視線からは、揺るぎない信頼が伝わってきた。【鈴木良一】

 [2008年12月18日8時9分 紙面から]


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