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名伯楽喜ぶ?アントニオV/シンザン記念

ゴール前、競り合いを制し重賞初制覇を達成するアントニオバローズ
ゴール前、競り合いを制し重賞初制覇を達成するアントニオバローズ

<日刊スポーツ賞シンザン記念>◇11日=京都◇G3◇芝1600メートル◇3歳◇出走14頭

 天国の名伯楽も喜んでいるかもしれない。2番人気アントニオバローズ(牡、栗東・武田)が重賞初制覇を飾り、クラシックに名乗りを上げた。管理する武田博師(63)は故武田文吾師の長男で、シンザンにも4回乗っていた。19戦19連対の5冠馬伝説を継いでいく。

 アントニオバローズがクラシックへの階段を駆け上がった。3番手から直線で早々と1番人気のミッキーパンプキンを抜く。ダブルウェッジが内から迫ってきたが、首差でしのぐ勝負強さを見せた。さらに上のレベルを求める角田騎手に満足の表情はない。「初めて詰めて使ったからか、馬に気負いがあった。ゲートでイライラした分、少しスタートが遅れた。まだまだ不安はありますが、勝ててホッとしている」。G3はあくまで通過点なのだ。「距離が延びていいタイプだと思っている。スタミナは本当に申し分がない。いろいろとメンタル面の課題があるけど、これからが楽しみです」。毎日調教に乗って教え込んだG1・10勝ジョッキーは期待を膨らませた。

 武田博師にとっては03年3月のクリスタルC(ワンダフルデイズ)以来、6年ぶりの重賞制覇。レース名のもとになった名馬シンザンは、かつて「東の尾形、西の武田」と称された父武田文吾師が育てた5冠馬で、自身も騎手時代に騎乗して4戦3勝。ゆかりの重賞で、久しぶりの美酒となった。「おやじがいたら、えらい時間がかかったなあと言われそう。他の記念よりはシンザンの名がついているレースの方がうれしいかな。なかなか、これだけの馬には巡り合えない。次走は馬の様子を見て決めたい」と春を意識した。

 一番のセールスポイントを「切れるというより粘っこい。長く、しっかりとした脚」と評価する。どことなくシンザンのナタの切れ味をほうふつとさせる。生涯19戦して1度も2着を外さなかったシンザン同様、3戦2勝で連対率100%。底を見せないままタイトルを取り、堂々クラシック候補に浮上した。目指すは3冠、そしてシンザン2世だ。【中西典章】

 [2009年1月12日8時51分 紙面から]


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