19歳宮崎急上昇、皇成だけじゃない
関東の若手ジョッキーが頑張っている。デビュー3年目で3月に成人する宮崎北斗は中山初日早々に09年初勝利。暮れの愛知杯で重賞初挑戦Vを達成した19歳の真価発揮はこれからだ。
宮崎には驚きの過去がある。「実は、スポーツが大嫌いだった」。今でこそ164センチと騎手としては小さくないが、小学校の時、身長は前から2、3番目。6年生でも150センチほどだった。「野球、サッカーが嫌いで体育が憂うつだった。何をやらせてもセンスがなくて、みんなにバカにされていた方だった」。グループ分けでも「こっちには来るなよ」とからかわれた。「見返したい」。反骨心が騎手・宮崎北斗の原点だ。
強い信念の持ち主。小学5年で近所にいた馬にまたがった。騎手という職業を親から聞き、小さい体が役に立つことを知ると迷わず飛び込んだ。「中3の夏、騎手を育てた実績のあるおじさんが長崎にいると聞いて、ひとりで行った」。初対面の男性と空港から車で2時間離れた山奥で1カ月すごした。0・4しかなかった視力も、努力の末に競馬学校受験に必要な0・8まで戻した。「視力回復センターに通って。頑張れば視力も回復するんです」と笑う。
現在はトレーニングのため週1回、渡嘉敷ジムに通ってコンディショニングチェックを行う。その効果は確実に現れた。「去年の秋ごろから、体のバランスが安定してきた気がする。自分に無駄な動きがなくなると、馬の動きがより把握できるようになる」と語る。12月20日、16番人気のセラフィックロンプで愛知杯を制した。それまで1000万下のレースまでしか騎乗経験がなかったのに、初めて乗った重賞で快挙を達成した。年が明けても勢いは鈍らず、中山初日12R1000万下で6番人気コウヨウアイリーンで初勝利。騎乗依頼も増えた。1年後輩の三浦の活躍は認めても焦る気持ちはない。「以前は午前中にしかられると、午後もその気持ちを引きずって騎乗停止になったことも。今年は気持ちの波をなくして臨みたい」。自分自身に勝負を挑む北斗。ブレークの予感がする。【和田美保】
[2009年1月13日8時48分 紙面から]
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