キングダムはルドルフ級/スプリングS
<スプリングS:追い切り>
皐月賞トライアル、スプリングS(G2、芝1800メートル、21日=中山、3着まで優先出走権)で無傷のV4を目指すローズキングダム(牡3、栗東・橋口)が17日、ポリトラックの2頭併せで「省エネ走法」を披露した。調教駆けする相手に、馬なりで6ハロン78秒1。余力残してあっさり併入に持ち込んだ。皐月賞をにらんだ仕上げでも連勝は止まらない。
ローズキングダムの強さは「相手なり」に走るところだ。この日の追い切りが証明した。パートナーは調教駆けするカレンナホホエミ(3歳オープン)。スタート前は劣勢も予想されたが、いざ走り出すとエンジンが違った。6ハロン標識から15秒3-13秒7-12秒6の加速。3歳500万と併せた朝日杯FSの追い切りが16秒4-14秒0-13秒4だから1秒ほど速いラップだが「相手なり」の走りは変わらない。楽に追いかけ、追いつき、しまいは12秒2で併入した。
調教駆けする相手にはそれなりに、格下相手だからといって大きく突き放すことはしない。まさに「省エネ走法」。相手がもっと走れば、時計はまだまだ詰まる。上限が見えない。そんな期待感が、この馬にはある。身体能力、闘争心のいずれもが、高いレベルにある証拠だ。
いつも以上に動いたことはまたがった小牧騎手も感じている。「時計が出ていることは分かっていた。相手が動くから、時計が出てしまう」。相手なりに走る強さは実戦でも証明済み。新馬戦はヴィクトワールピサが迫ると、二の脚で突き放した。東スポ杯2歳Sでは、トーセンファントムとの一騎打ちを頭差制した。前走の朝日杯FSはエイシンアポロンを鋭い決め手で差し切った。前を捕まえる瞬発力、抜かせない勝負根性。橋口師は「この馬は威圧感なんて全然ないし派手さもない。でも、レースに行くと強い走りをする」と話す。
これまで2着につけた最大着差は朝日杯FSの1馬身1/4 。小差でも危なげなく勝つ。好位差しの脚質も含め、この競走スタイルは“7冠馬”シンボリルドルフに似ている。V5でのクラシック制覇となれば、それこそ偉大な名馬と肩を並べる。「態勢は整った。無敗で皐月賞へ行きたい」。指揮官の願いが、現実になる。【和田美保】
[2010年3月18日8時48分 紙面から]
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