ホワイト奇襲でスターリーV/函館記念
<函館記念>◇25日=函館◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走16頭
ホワイトの奇襲が決まった。2番人気のマイネルスターリー(牡5、栗東・加用)が、4角先頭からそのまま押し切り1分58秒5で重賞初制覇。あん上のダグラス・ホワイト騎手(38)は、04年の函館2歳Sをアンブロワーズで制して以来の函館重賞2勝目。8月22日の札幌記念(G2、芝2000メートル)でのコンビも決まり、人馬ともに夏の主役に躍り出た。
ゴール板を待つまでもない。マイネルスターリーのホワイトは、右手でガッツポーズを作りながらフィニッシュ。2着ジャミールに3馬身半差をつける完勝劇で、初のタイトルを奪取した。前日小倉で騎乗し、この日の早朝に函館入りする強行軍も、10年連続で香港リーディングに輝いた仕事人には、そのすごさを引き立てる出来事にすぎなかった。「函館に来たばかりだけど重賞を勝てて満足」とさらりと言ってのけた。
作戦は決まっていた。道中は中団の外め。ホワイトが動いたのは3角過ぎ。外からマクリをかけ、4角では先頭のドリームサンデーに襲いかかる。トップギアに入ったスターリーは簡単には止まらない。直線は後続を突き放し、追ってきた1番人気ジャミールの足音さえ聞かずに、そのままゴールした。狙い通りの完勝だが、その裏には馬の癖をつかむ“一流の目”があった。
マイネルスターリーの騎乗依頼が舞い込むと、レースビデオを見て徹底的に研究した。札幌で5勝を挙げる愛馬はしぶといが切れる脚はない。その考えは加用正師(57)とも一致した。「ずぶい馬なので早めと思っていたが、ホワイトもそう言ってきた。さすがは香港リーディングジョッキーだ」と、好騎乗を褒めちぎった。
ホワイトが初めて函館で騎乗したのは短期免許を取得した04年。いきなり12勝を挙げ、アンブロワーズで函館2歳Sを制した。「函館は重賞も勝っているし町も含めて好き」。この日も4R新馬戦のエーシンジャッカルで初騎乗初勝利を挙げるなど、抜群の存在感を見せた。
スターリーは来週早々に札幌へ移動して札幌記念に備えるが、この日の勝利でコンビ継続が決定。函館は来週の土、日までの予定だったが、新馬の動向次第では最終週(8月7、8日)まで残ることも検討されている。「これから、勝ちクラを増やしていきたい」。ホワイトの熱い夏が今、始まった。【松末守司】
[2010年7月26日7時58分 紙面から]
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