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蛯名ゴッホ盾へ前進/オールカマー

- オールカマーを制したマツリダゴッホ。右は2着のシルクネクサス
<オールカマー>◇23日=中山◇G2◇芝2200メートル◇3歳上◇出走16頭
1番人気マツリダゴッホ(牡4、国枝)が鮮やかなロングスパートで、正月のAJCCに次ぐ2つ目の重賞制覇を飾った。直線は内で粘るシルクネクサスを競り落とす力強い内容で、天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、10月28日=東京)へ弾みをつけた。蛯名正義騎手(38)にとっては、1年前のセントライト記念で落馬した屈辱を晴らす勝利。復活コンビが盾戦線へ大きな1歩を踏み出した。
4角手前で馬群をすり抜けたマツリダゴッホは、前を行くシルクネクサスに襲いかかった。「少し早いかな」。一瞬、不安が頭をよぎるが、蛯名は迷いを吹っ切った。「行け!」。もう我慢の限界だった。4角でスイッチが入ったパートナーを無理に抑えるのは逆効果。坂下では早くも先頭に立った。ゴールまでの200メートルがすごく長く感じた。ステッキを振り下ろし、頭を押さえつけるように手綱を押す。絶対に勝つ。負けられない。あん上の気迫が、ゴッホにも乗り移った。最後にグイッとひと伸び。半馬身差の勝利は格別だった。
「折り合いがついていい感じだったが、4角では行くものだと思っているみたい。最後は地力で何とかしてくれた」と蛯名。今日はどうしても勝ちたかった。思い出すのは1年前のセントライト記念。3番人気の支持を受けながら、4角で前の馬に乗りかかる感じで落馬した。「何でこんなことになったんだ」。どうしても納得できなかった。菊花賞へのチャンスをつぶした自分に腹が立った。機会があったらリベンジしたい…。国枝師から「乗ってくれるか」と言われた時は感謝の気持ちでいっぱいだった。もう、ミスは許されない。最終追い切りにまたがったのも決意の表れ。「みんなに迷惑をかけてしまったからね。乗せてもらえたので何とか結果を出したかった」。そう言うと、ようやく笑みがこぼれた。
以前に比べると、折り合いに進境を見せ、馬体もたくましくなった。「落ち着きが出て、使い減りしなくなったのが大きい」と収穫を口にする。まだリベンジは終わっていない。天皇賞(秋)でG1のタイトルを手にするまでは。【山本幸史】
[2007年9月24日8時20分 紙面から]
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