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パスポートに託す新調教場の夢/AJCC

ビッグレッドファームのコース=茨城・鉾田市
ビッグレッドファームのコース=茨城・鉾田市

 ラフィアンの拠点が本州にも上陸した。昨年12月、生産牧場ビッグレッドファームの鉾田トレーニングセンター(茨城県鉾田市)が完成。今週メーンのAJCC(G2、芝2200メートル、27日=中山)に出走するドリームパスポート(牡5、稲葉)が、関東移籍後の年末から年始にかけて調整された。全長900メートルの坂路コースがあり、美浦トレセンから車でわずか1時間半という好立地。今後は預託馬を含めて200頭の受け入れ、調整を目指していく。

 霞ケ浦を挟んだ美浦トレセンの対岸に、ビッグレッドファーム(BF)鉾田トレーニングセンターは誕生した。美浦から車でわずか1時間半ほど。鈴木晃一場長(35)は「美浦から近いという立地を生かして、競馬を使う馬の短期放牧の調整地として活用してもらいたい」とPRしている。

 近年の競走馬は出走までの間隔があく場合、短期放牧に出されることが多い。そのため、厩舎と放牧地との入れ替えが激しくなる。輸送には馬への負担、経費とも大きく掛かる。近隣でトレーニングできればそれらを軽減させ、帰厩してすぐに調教を再開できるなどのメリットが出る。

 こうしたことからBF鉾田に対する需要は大きい。美浦だけでなく栗東からも要請があり、シンザン記念を制したドリームシグナルも入厩を予定している。施設は昨年12月8日に完成したばかりだが、早くも全78馬房のほとんどが埋まり、パートを含めた14人の従業員がフル稼働。場長の携帯電話は「毎日充電しないといけない」と苦笑いするほど、ひっきりなしに呼び出し音を鳴らしている。BF鉾田が最も重要視している点について、場長は「競馬に一番近い馬を扱うので、トレセンに輸送して、すぐに競馬で使えるように送り返すことですね」と強調した。厩舎は順次増設する予定。「今後は預託馬も増やして200頭くらいに伸ばしたい」という。

 ドリームパスポートも昨年12月26日から今月10日まで滞在。毎日2本、坂路での調教をこなした。他馬が休んだ元日も、パスポートだけは同じメニューを消化し、AJCCに備えた。場長は「とにかく、けがをさせないように気を使った。普段は扱いやすい馬だが、調教で乗るとテンションが上がる。でも、走る馬はみんなそうだと思いますよ」と、滞在中の様子を振り返る。そして「G1だけでなく、1勝1勝を積み重ねてオーナーの信頼を得たい」と夢を膨らませていた。【山本幸史】

[2008年1月22日8時13分 紙面から]

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