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シェイディ悲願の重賞制覇/AJCC

エアシェイディでAJCCを制し、あん上の後藤騎手はガッツポーズ
エアシェイディでAJCCを制し、あん上の後藤騎手はガッツポーズ

<AJCC>◇27日=中山◇G2◇芝2200メートル◇4歳上◇出走16頭

 7歳馬エアシェイディ(牡、伊藤正)が、15回目の挑戦で悲願の重賞タイトルを獲得した。1番人気ドリームパスポートをマークする形で中団を進み、最後の直線は馬群を割って突き抜けた。2着にトウショウナイト、3着には重賞初挑戦のブラックアルタイルが入り、3連単は14万2190円の好配当。転厩初戦のドリームパスポートは5着に敗れた。

 後藤はわずかなスペースを見逃さなかった。前を行くドリームパスポートの内へ迷うことなく進路を取る。馬群が左右にばらけた瞬間、エアシェイディの末脚が爆発した。15回目の重賞挑戦で、ついにシルバーコレクターを返上した。

 「完ぺきでしたね。点数? 今日は100点」とジョッキーも顔をほころばす会心の勝利だ。これまで持ち味である切れ味を生かすため、外を回して苦杯をなめてきた。重賞2着は数えること6回。今回は「あのタイミングしかない」と唯一のチャンスを逃さず強引に内を突いた。「並じゃない相手を負かしたと思う。レベルの高いレースができた」と白い歯を見せた。

 陣営の我慢が結実した。昨年全6戦のうち5戦がマイルだった。伊藤正師はあくまで同馬を「中距離馬」と評し、マイラーの評価を否定し続けた。マイル特有の速い流れでスピードとスタミナ、さらに控える競馬で瞬発力を磨き上げるのが狙いだった。「良くならないうちに(距離を)戻しても意味がない」と能力開花のためにじっと耐えた。「1年やってきたことが実を結んだ。ニューシェイディをアピールできたんじゃないかな」。確信が結果となって表れたことに穏やかな笑みを浮かべた。

 この1年で瞬発力に加え精神面も成長した。2歳時のホープフルS後に右前脚を骨折。3歳秋まで戦列を離れた。この経験不足が精神的な幼さを残した。以前は運動会の子供のように緊張からパドックで尿意をもよおしてしまうほどだったが、今はすっかり落ち着いて周回できる。「馬が本当に大人になりつつある」と同師。それでも「ようやくつぼみがほころんだばかり」と、能力開花へ妥協はない。

 昨年はこのレースから有馬記念馬が誕生した。「2500メートルはちょっと長いかな」とトレーナーはけむに巻いたが、一線級相手のG1でも戦える確信はある。我慢の年を経た今、08年はシェイディにとって飛躍の年になる。【山本幸史】

[2008年1月28日8時13分 紙面から]

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