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加藤峻二「えらいことやっちゃった」/戸田

ボート史上最高齢で優勝した加藤峻二がウイニングラン
ボート史上最高齢で優勝した加藤峻二がウイニングラン

<戸田ボート>◇最終日◇25日

 ボート界の走る伝説、加藤峻二(71=埼玉)が、またひとつ金字塔を打ち立てた。12R優勝戦で3コースから差し切り優勝した。71歳2カ月でのVは、ボート界最年長優勝記録を塗り替える偉業となった。通算優勝回数は120回目で歴代7位、現役では2位。偉業達成に「えらいことやっちゃった」と満面笑みだった。

 ピットに引き揚げてきた加藤は、満面の笑みで顔はくしゃくしゃだった。「おめでとうございま~す」、迎える埼玉支部の後輩たちも笑顔、笑顔だ。「ほんとにうれしいね。応援してくれた皆さんのおかげ。えらいことやっちゃった」。加藤は笑顔のまま興奮を抑えきれずに話した。現役最高齢の71歳2カ月。今年1月に高塚清一が更新した65歳10カ月を抜き、最年長優勝を達成した。

 準優12Rで2着に入り、万谷章の持っていた最年長優出記録を更新した。「最年長は考えてないけどね。フライングしても転覆しても最年長でしょ」と最高齢Vの話題を笑い飛ばしていた。しかし、機力には自信があった。「地元の戸田でも記憶にないぐらい、いい仕上がりだった」。レースの読みも素晴らしかった。イン西田を目がけ若手が仕掛けた1M、さっと舟を引き、差しに構えた。バランス良く仕上がった足で逃げる西田をとらえ2Mを先に回った。「事故艇もあって、これならと思ったよ」と歴史的な優勝を確信した。

 偉業達成にも「日々の積み重ね。こつこつやっていれば、たまにはいいことがある。やっぱり頑張らないと」と、自らを律するように話した。4月にはG1名人戦(びわこ)が控えている。「呼んでいただいたので、少しでも恩返しできるように。まだまだ頑張ります」。71歳、道半ば。加藤の精進に終わりはない。

 ◆加藤峻二(かとう・しゅんじ) 1942年(昭17)1月12日、埼玉県生まれ。59年6月、5期生として登録、デビュー3日目に初勝利。SGは70年住之江総理大臣杯など優勝3回。G1は優勝20回。通算1万4225戦3268勝、優勝120回。鋭い攻撃力から「隼」の異名も。163センチ、50キロ。血液型A。

 ◆戸田12R優勝戦 (2)西田靖がインを奪った。(1)佐藤翼が2コースで、(3)加藤峻は(6)山崎毅の前付けを入れず、スロー4艇の2136・45の進入となった。2コースから佐藤が握って攻めたが、1Mで転覆。加藤はいち早く舟を引いて差しハンドルを入れて、バックで内を伸びた。インから残した西田を制して2Mを先に回ると、力強く伸びて後続を突き放した。

 ◆今村豊の話 素晴らしい、最高の記録ですね。単なるボートだけの価値ではなく、世界的な記録、ギネスでしょう。僕がどうこういうことじゃないけど、この業界にもいいことだし、あらゆるプロスポーツでも最高の記録でしょうね。

 [2013年3月26日9時58分 紙面から]

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