高井雄平(ヤクルト・投手 )
「常にゲームを作れる投手になりたい」
新しい環境、刺激的な毎日。今、野球が楽しい!

151qの速球とスライダーで高卒ナンバー1左腕が、早くも1軍デビューを飾りました! 1軍マウンドでの姿は、その大舞台を楽しむかのような、堂々としたピッチング。これからの成長が、楽しみな高井クンです!(プロ野球ai2003年7月号)


★高卒ルーキーながら、1軍。
「正直、いいとは言えないですね。悩みが多くて、いつも考えすぎてしまうところがあるんです。だから、今は思い切りやって、結果が出なかったら、またがんばればいい。そう考えるようにしています」

★でも、1軍のマウンドで投げる姿は、何だか楽しんで投げているように見えました。
「そうですね! 楽しいですよ。でも、今は、いいピッチングをしようと意識しすぎてうまくいかないんです。ゲームでは考えないで、終わってから次の先発までの1週間の間で考えて反省するように心がけています」

★これまでで印象的な試合は?
「初登板の巨人戦、初めて対戦したバッター、斉藤さんをスライダーで三振に取った瞬間ですね。追い込んでから、狙ったところに投げられた。今でも、あのピッチングが理想ですね」

★動揺することなく、堂々と投げている姿が印象的でしたよ。
「そうですね。高校時代よりも冷静に投げられていると思います」

★ピンチのときには、古田さんは声をかけてくれるの?
「古田さんは、打たれたときには自分でわかっているだろって感じで、何も言わないんです。ピッチャーが悩んでいるときや、結果が出る前に声をかけてくれる。そのタイミングがいいんですよね。古田さんとバッテリーを組んでいて一番うれしいのは、投げていて、うなずいてくれること。けん制して、もう一度、ホームに目を向けたときに、うなずいてくれると、“ヨシっ”と思いますね。安心します。巨人戦でも、古田さんとバッテリーを組むことができて、緊張もすぐにほぐれて投げやすかったです」

★古田さんからは、どんなアドバイスをされる?
「工藤さんのように、コントロールがよくていいカーブを投げられるようになれって言われました。」

★高校時代は速球が魅力だったのに?
「でも、僕の最速(151q)を出す投手はたくさんいますからね。それだけじゃやっていけない。カーブ投手になるのも、ひとつの道ですよね」

★今はその感触は?
「そ…それがね、カーブを投げるのが怖いんです。打たれそうだしボールになっちゃうし。それが課題ですね。最初はスライダー中心の組み立てをしていたんです。今、その調子が悪くて…」

★カーブを投げるチャンス!
「高校のときよりもカーブを多めに投げようとしているんですが、その勇気がなくて…。スライダーだけに頼らずに、カーブでも組み立てができるようにしたいですね」

★1月の自主トレでは、体力のなさを力説してましたが…。
「アハハハ!  まだないっすよ〜。だって、自分だけトレーニングのメニューが少ないんですよ。やばいっすね。でも、今は焦らず。自分のペースに合わせてやっていきます。オフはしっかり体力作りをしようと思いますね。」

★今年の展望は?
「荒れないピッチングで常にゲームを作れる投手になりたいです」

★高校時代になかった高井君かな。
「そうですね。これができるようになれば、自分なりにプロ野球選手になったんだなぁと胸をはれるでしょうね」
撮影/政川慎治 取材/保坂淑子