■ 第23回 ゲスト:和田毅選手(福岡) Part1 ■

 2005年、第1回目の対談は、人気ナンバーワンの和田選手の登場です! 実は、入団当初から「このコーナーに出て遠藤さんと対談したい!」と熱いラブコール。ついに実現した対談に話は尽きることなく続いたのでした。二人の熱いトークを、1回では紹介しきれない。そ・こ・で! 今回と次号に分けて紹介します!(プロ野球ai2005年3月号)

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2003年の日本シリーズはどっちを応援してました?

遠藤 何なの? ねぇ、何でそんなに男前なわけ? 和田君さぁ。人類皆平等っていうけどさぁ、あれは絶対にウソだね。
和田 いえいえ(笑)。あのぉ・・・、遠藤さんって阪神ファンですよね?
遠藤 いや、基本は、プロ野球のファンやからね。プロ野球全体、もしくはアマチュア野球、ボーイズリーグ。野球自体を見ていきたい。組織としては小さい頃から阪神が好きなだけやから。
和田 じゃあ、正直に言ってくださいね。一昨年の日本シリーズ(ダイエー対阪神)はどっちを応援していました?
遠藤 ん!? そ…そらぁ…阪神…。そない和田君、ムキになって投げんでもええやんってテレビの前で叫んでた!
和田 (爆笑!)
遠藤 阪神ファンって違う?
和田 違いますよ。日本シリーズは特に、殺気だってましたからね。俺、どこかで刺されるんじゃないかと思うくらいでしたから。
遠藤 お客さんの多い、少ないは、投げていて感じる? 今日はスタンドがえらい寒いな〜とか(笑)。
和田 試合中は全く気にしませんけど、もっと入ったらいいのになぁとは思いますよ。
遠藤 あの…和田君、ちょっと話てる最中やけどええ? ホンマに男前やね。今、ほんの数分、話したけど、ホンマにかっこええわぁ。そら、おすぎさんも好きになるよ(笑)。おすぎさん、いっつも和田君、渚君、宗君の話ば〜かりやで。
和田 はい、いつもよくしてもらってますよ。

実は挫折の繰り返しだから精神的に強いんです

遠藤 でも、ホンマにその気持ちがよくわかるわ。容姿端麗、野球がうまい、早稲田で頭がいい。これは何なんだ、と。23歳で年棒もぎょうさんもらってるやろ? 本当に今まで人生23年生きてきて、挫折ってあるの?
和田 結構ありますよ。大学のときなんて挫折のしっぱなしですよ。調子がよくて一気にそこから谷底に落とされて、また這い上がって。肩が痛くなって、の繰り返しですよ。
遠藤 順調そうに見えて、実は挫折あるんや。
和田 大学のときは優勝がかかった試合で2連勝したら優勝っていうときに、初戦で3回ノックアウトで負けて、次の試合でも2回ノックアウト。2連敗で優勝を消してしまって、泣きじゃくりましたね。
遠藤 でも、俺らの挫折とは別だよね。俺ら芸人は売れてないときは月に1万弱しか給料がなくて、食事もろくに食べられへんかったもんね。
和田 僕も無名の頃はぜんぜんダメ!! 大学1年までは本当にスピードが出てなくて、130km出るかでないかだったんですよね。
遠藤 え!? そうなん? そこからそんなにあがるもんなの?
和田 周りの同級生はバンバン投げている。新人戦でも思い切り投げても129kmとか。普通に投げて124km。変化球も110km。ピッチャーを辞めようかなって思いましたもんね。
遠藤 それが今や、オールジャパンのユニホームやもんね。俺ね、お正月に星野さんと一緒にハワイに行ってて、「よく勝てましたね、176勝も」って聞いたら、「球が速くなくても、変な話、頭があれば勝てる」って言ってたからね。
和田 投球術で球が速くなったっていうのもありますよ。その後、148kmまで上がりましたからね。
遠藤 プロに入ってからも苦しいことはあった?
和田 一昨年は夏にヒザの裏を痛めて抹消されて。去年は指のケガに食中毒。アテネのあとの不調・・・。全部自分の責任ですけどね。
遠藤 でも、松坂世代って言われてるでしょ。高校の時も松坂大輔ってトップランナー、スーパースターなんでしょ? 常にどこかで意識しているところはあったの?
和田 高校の時は、松坂が頂点がいて、すぐ下に新垣、杉内、上重、村田がいた。それが松坂世代ですよ。僕はそこから下の下のグループですよ(笑)。
遠藤 実はね、甲子園に出て8強に入っていたというのも後から知ったんだよね。
和田 2年で甲子園で対戦したのがヤクルトの石川さん(秋田商)。僕が甲子園で対戦した相手がみんなプロに入っているんですよ。3年のときが新発田農業戦で巨人の加藤健と日本ハムにいた富樫。帝京戦で日本ハムの森本、で豊田大谷戦は横浜の古木。
遠藤 すっごいなぁ。
和田 え〜遠藤さんは何世代で?
遠藤 えぇ〜と…僕は元木世代で…。
(一同爆笑)

前は松坂世代の蚊帳の外。今は、胸を張れます!

遠藤 和田君といえば、もうその中のトップランナーだからね。今は胸を張れるでしょう?
和田 うれしいですよね。それまで松坂世代と呼ばれていなかった人間でしたからね。大学に入ったときも、土居(法大→横浜)、長田(慶大→西武)。彼らのほうが注目されていて、僕なんて全然。新聞には、“早大は4年の鎌田(現ヤクルト)が中心。2年の和田も出てきたらオモシロい”程度にしか書かれていなくて期待も薄かったですからね。それでようやく2年のときに春、秋と投げ通して、3年になって、ようやく“主な松坂世代”に名前が載るようになったんですよ。うれしかったですよ。
遠藤 大学に入ってグンと伸びる選手もいるんやね。振り返ってみると、4年間で何が一番大きかった?
和田 それはもう誰にも負けない練習量だと思いますよ。ランニングの量は誰にも負けない自信はありますよ。
わだ・つよし
1981年2月21日、23歳。愛知県出身。浜田から早大を経、02年自由枠で入団。3年目。179cm74kg 。浜田高2夏の甲子園は初戦で石川(ヤ)擁する秋田商に敗退。3年夏は8強。大学通算27勝。476奪三振マーク。01年、新人王獲得。昨年は、オリンピック出場。19試合 10勝6敗 防御率4.35で2年連続二桁勝利。血液型O型。背番号21
遠藤 そうなんや。人間誰しもそうやけど、苦しみを経験した分、強いし、さらにそこから這い上がる方法を知っているのも強い。和田君は人間としての強さも持ってるんやね。
和田 大学のときもそうですけど、もう大丈夫だと思ったことは一回もないですからね。
遠藤 いや、だからいいんだよね。まだまだ上を目指している。和田君はこの先も強くなるんだよ。僕ね、大学の時に騒がれていた和田選手ってどんな投手なんだろう、どんな球を投げるんだろうって興味があってね。素人目で、特別150km出る球を投げるでもないのに、打てない。三振も多い。体もそんなにと出して大きくない。きっと野球センスの塊なんやろうなぁって。それって野球をやっていた者にとってはものすごくうらやましいんだよね。それに…マスクもええしなぁ…。
和田 またそこですか(笑)!
遠藤 福岡では普通に歩けないでしょう?
和田 いや、歩いてますよ。でも入団当初よりは顔が分かられてますけどんね。
遠藤 今日かて、普通に電車で来たんやろ? 大丈夫なん?
和田 大丈夫ですよ。
遠藤 似てるけど、まさか電車に乗ってるわけがないって思うんだろうね。
和田 東京では、普通に電車に乗ってますよ。買い物行くのに、山の手線に乗って渋谷、原宿に行きますよ。
遠藤 俺と何が違うんやろぉ…うーん…マスクが違うね。生まれ変われるならソックリそのまま和田君になりたいなぁ。投げたらバッターはみんな三振してくれんねんで。
和田 いやぁ、でもですね…。
遠藤 おーっと和田君! スペシャル第1弾の今回はここまで! この続きは次号のお楽しみ。この後もたーっぷり和田君に語ってもらうで!
和田 ハイ!

→さぁ、この続きは次号にて! 二人の楽しいトークは、まだまだ続くよ! お楽しみに!


撮影/黒埼彰 取材/保坂淑子 協力/RETOH
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