まえがき
もう、六十もとうに過ぎてるってのに(公称)、自分でもホトホトいやになるほどのミーハーで、特にジャンルを定めることなくあれやこれや萬集しているうちにこんなんなってしまいました。その萬集コンセプトはただ
心の琴線に触れたもの
以前、これをどこぞの若い編集者に話したら「ココロの金銭───?」とかぬかしたのがいて。よくいるんですよね「やくさんのコレクション、しめて総額おいくらくらい」とか尋ねてくる不心得者が。ワタシの珍宝の場合、ほんの一部の、本当の意味での(ということ自体、ワタシの本意ではないが)珍宝を除けば、ゴミみたいなもんですからね。そこに自分なりの価値を見出して楽しむところが妙味なわけです。ですから一見、幼稚なようでいて、極めて観念的というか、
想念の集大成
とさえ称せるものであります。
そう聞かされてページを操ると、ホレ、これまでは一介のチリ、芥(ちくた)とした思えなかったものが、どんなに輝く宝石よりも素敵なモノに見えてくるはず…です。
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もちろんこれらの珍宝をひとりで萬められるはずもなく、相当数はシャレのわかる皆さんからの寄贈品であることも記しておかねばなりません。その都度、ちょうだいした方のお名前を明記していませんが、
「コレ、俺がくれたヤツだ」
「あたしが送ってあげたのだけれど、礼状の一通も寄越さなかった」
というものが多々ございましょう。本書への掲載を以って、お礼の言葉に代えさせていただく───というのも虫のイイ話だとは思うのですが。
それでも所蔵品の数分の一しか掲載できず、「私の寄贈品が載ってない!」とお怒りの方は、続刊(もし、あれば)を期待していただくということで。実はもしものことを考え、続刊以降の内容がショボくならないよう、相当な珍宝をも出し惜しみしてあるというウワサもあります。
また、加えて申しますならば、本書は「やくみつるの大珍宝」を謳ってはおりますが、その実体は半分はカミさんの所有物であります。コヤツは女性にしては珍しく、この手の珍宝を萬集する性向が旺盛で、近頃ではワタシの制止を振り切ってまで萬集に突っ走ることもしばしば。ゆえに彼女の協力───否、二人三脚でなければ本書の上梓はあり得ませんでした。
それでは、あくまで想念の産物であることを念頭に、まあ、ご覧になってみてください。ホント、しょうもないですから。
やくみつる
平成十三年初夏 珍宝で足の踏み場もない寓居にて
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