松井秀喜選手

多くの野球ファン、そして野球少年のために
頑張りたいんです。
僕はファンの声援に支えられてここまで来たのだから。

ai、一番の人気企画「身がわりインタビュー」に松井選手が登場したのは、8年前の7月。まだプロ3年目。寮生活で、ういういしいその素顔をaiに見せてくれました。今年、ヤンキース入りを果たし、メジャーで新たな挑戦をする松井選手。そこで、今回の身がわりインタビューは、メモリアルと題して、当時の松井選手の懐かしいインタビューと、これまでaiにだけ見せてくれた素顔の写真の数々とともにお送りします。(本文はプロ野球ai95年9+10月号より)

Q1 松井君の性格、自己分析してください!
「う〜ん、どうですかねぇ…(しばらく考えて)けっこう冷めているところがあるんです、何ごとにも! 物事に動じない? うん、よく言えばねっ(笑)。だからいつもボケッとしているんですよ(笑)。一人でいるのが好きなんです。」

Q2 では、合宿所での暮らしぶりは?(このインタビューの時は、プロ3年目。まだ寮で生活をしていました)
「キツイ質問が来ましたね〜(笑)。合宿所には、ほとんどいないですから(笑)寝るだけ! そして朝、ご飯を食べて出て行く、それだけ(笑)。部屋は6畳ちょっと。畳の上にカーペットを敷いています。テレビ、ビデオ、ベット、ソファーなんかが置いてあります。僕の部屋は2階なんですけど、同じ階にカラオケルームがあるんです。休みの前の日は、誰か歌っているのが聞こえてくる。チョットうるさいんですよ(笑)」

Q3 チームの中で一番仲がいいのは?
「ただ一人の同級生、村田義則。彼と一番仲がいいですね。あんまり話す時間がないのが残念ですけど」

Q4 好きな食べ物、嫌いな食べ物は?
「基本的には好き嫌いはないです。何でもOK! でも、どちらかというと肉より魚の方が好きですかねぇ。昔は毎日といっていいほど、刺身とか食わされましたから。地元では甘エビ、イカ、カニはもちろん、冬だったらブリなんかも捕れますし」

Q5 そしてこんなに大きくなった?!
「それは関係ない(笑)! 生まれつきデカイですから。生まれたとき3960kgありましたからね」

Q6 では、小さい頃はどんな子供だったの?
「やっぱり周りの子供に比べて、すごく体がでかかった。どちらかというと目立ちたがり屋でした。先生には、それほど怒られなかったなぁ。要領がよかったから(笑)」

Q7 プロ野球選手が夢だったの?
「うん、そうですね。小学校5年生の夏休みに軟式のチームに入ったんです。野球を本格的に始めてからは、やっぱり、そういう夢はありましたよ」

Q8 松井クンは小さい頃、誰のファンだったの?
「あんまりデカイ声では言えないんですけど、僕、タイガースファンだったんです。特に掛布さんが大好きでした」

Q9 プロ野球選手になっていなかったら、今頃は?
「遊んでばっかりいる大学生(笑)!」

Q10 今、一番リラックスできるひと時って?
「やっぱり一人で居るときですかねぇ。車に乗っているときとか。ボケっと本を読んでいるとき。結構、本を読むのが好きなんですよ。最近、伊集院静さんの「受け月」を読みました。知人がくれたんです。おもしろかったですよ」

Q11 好きな女性のタイプは?
「これといってないんですけど、…自然な人がいいですね。反対にダメなのは、タバコを吸う女性。僕が、タバコを吸わないので、カンベンしてくれよって感じです(笑)」

Q12 初恋は?
「小学校2年生くらいですかね〜。その子とは中学3年生まで一緒の学校でしたけど、その後はどうしているか分かりません。別に会いたいとは思わない(笑)。どんな人になっているか見てみたい気はしますけど」

Q13 もし、松井クンが女性だったら、巨人の誰を好きになる?
「エッ(笑)!? ウ〜ン、かっこいい人がいいから長嶋監督と村田真一さんかな。もちろん性格もよく知っていますから。監督は何とも言えないあの魅力がいいですね。村田さんは何でもハッキリ言う人。それに包容力があるから!」

Q14 夏といって、最初に浮かぶのは?
「暑い(笑)! 昔は甲子園という印象が強かったですけど、自分が卒業してしまうと、そういう気持ちもなくなります。あと、思い浮かぶのは夏休みかなぁ」

Q15 では、もし今、夏休みがもらえるとしたら何がしたい?
「3日くらいは何も考えずにボケッとして、あとは遊びに行きたい。何もかも忘れられる場所へ(笑)!」

Q16 最近一番ハラの立ったことは?
「あんまり怒らないから、ないですね。野球をしているときは別ですけど、普段は怒ったりしないんです。バッターの立場としては危険なボールに対して多少怒った顔しないとね(笑)。でもわざと危険な球を投げるピッチャーは……いないだろうし……たぶん…(笑)」

Q17 では最近、涙したことは?
「ここ10年以上泣いていないと思いますよ。甲子園で最後に負けたときも、ぜんっぜん泣かなかった(笑)。もちろん勝って泣いたこともないです。子供の時痛くて泣いたくらいですね〜。多分、僕の体の中に涙はないと思います(笑)。もし、僕の涙を目撃した人はスゴイですよ!」

Q18 この世の中で、一番怖いものは?
「う〜ン、ないなぁ。ハ虫類? そりゃあ、この辺にチョロチョロっと蛇が出てきたら怖いですけど(笑)ありえないから。でも、ジャイアンツ球場には蛇が出ますよ! 僕は見たことないけど、村田善がよく目撃しています。バックスクリーンのあたりだって。幽霊? アッ、僕、金縛りにあったことあるんです。中学の時、自宅で。時間もハッキリ覚えています。午前1時40分(笑)。そんな時間まで中学生が起きているのもいけないんですけど(笑)。ラジオで「とんねるずのオールナイトニッポン」を聞いていたんです。でね、急に耳鳴りがして、体が動かなくなったんです。意識があっても動けないんですよ、ホントに!とりあえず、そのまま大人しくしていました。怖かったです。「目を開けると何かいる」って聞いたことがあるから怖くて開けなかった!」

Q19 感動した映画は?
「“フィールド・オブ・ドリームス”。いい映画でしたよね。オヤジとキャッチボールする場面も、もちろんよかったです。でも、僕が感動したのは、選手がグラウンドにいるとき、子供が危険な状態になって、お医者さんがその子を助けるためにラインを超えるところ。グラウンドを出るとおじいさんに戻ってしまうのに。行こうか迷ったけど、助けて、去っていく場面がよかったです」

Q20 今までの野球人生。一番嬉しかったことは?
「ジャイアンツに入団できたこと。優勝することのすばらしさを味あわせてもらえましたからね」

Q21 では、一番悔しかったことは?
「夏の甲子園、明徳義塾戦ですかねぇ。もちろん、悔しかったですけど、“もう終わった”っていう喜びも少しありました。“しんどい練習しなくていいんだな”っていう。あっ、これじゃあ嬉しかったことになっちゃいますね(笑)。今でも、あの試合を思い出すことはありますよ。遠征で甲子園球場に行った時とかね。“もし、あの時対決してくれていたら、どうなっていたのかな”とか。“僕のあとのバッターがヒットを打っていたら、どうなっていたのかな”とか。たま〜にビデオを見ると悔しくなるんですよ(笑)。もう過去のことだから、普段は忘れているんですけどね」

Q22 松井クンにとって野球とは?
「自分を育てててくれたもの! 今まで野球ばっかりでしたからね。すべてとはいえないけど、すべてに近いもの」

Q23 松井クンにとってのファンとは?
「やっぱり宝物でしょうね。応援してもらえるのって、本当に嬉しいです。ありがたいです。」
取材/市川忍 撮影/黒ア彰、大渕勝男、出井健一郎、矢澤亜津砂

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