久保裕也選手(巨人・投手)

よく“頼りない”とか、“おとなしそう”って言われるんですが、
実は人一倍気が強い。それに結構毒舌です(笑)!?

今シーズン、開幕から先発、抑えとフル回転の久保選手。キャンプ中、ケガで野球ができなかった悔しさを胸に、今、投げられる喜びを感じながら、マウンドに上がっています。プロ2年目。プロ野球選手として、ますます魅力を増していく久保選手の素顔と本音に迫りました!(プロ野球ai2004年7月号)

Q1 今年は開幕から先発に抑えとフル回転で活躍中ですね。
「でも、良かったり悪かったりの繰り返しで、もう少し安定性が欲しいなぁって思っています。」

Q2 キャンプ中はケガで2軍で調整していたにも関わらず、うまく開幕にあわせましたね。
「勝ち負けは別として、ケガを経験したことで、今、野球ができる幸せ感に浸っていますよ。」

Q3 最初は中継ぎ、抑えでしたね。その後、先発にまわって気持ちはどう変わりました?
「抑えだと特に、力むことが多かったんですが、先発に回ったら気持ちはだいぶラクに投げられるようになりました。でも、その分、ゲームを作る難しさも感じています。」

手先が器用な久保選手。小さい頃から、家庭科や工作は得意。「ボタン付けとかうまいですよ(笑)」
Q4 負けた翌日は、気持ちを引きずる?
「去年は負けると、落ち込んでしまって翌日まで気分を引きずって、グラウンドに来るのもイヤになっていたんです。今年も変わりません…。気力が落ちて…。」

Q5 今シーズンで一番落ち込んだ試合は?
「4月22日の横浜戦。あれは最悪でしたね。翌日は、眠りから覚めたくなかったです。」

Q6 そんなときの気分転換は?
「最近、DVDを買って、小さい頃に見た“セイント聖矢”を見ています。キャンプのときに川本(大輔)さんが“北斗の拳”を全巻持ってきていて。20本、全部で126話あるんですが、それをキャンプで全部見て。懐かしさから、思わず“セイント聖矢”を買ってしまいました(笑)。以来、毎日見ています。」

Q7 DVDを見た後は感情移入する?
「しますよ! 格闘のシーンの後は、なんか自分まで強くなった気になっちゃいます。パワーをもらっているんですよね(笑)。恋愛系のドラマもよく見ているんですが、そこからもいろいろ学ぶところが多いです。考え方、相手のことを考えて自分が行動する。自分が幸せになるために、誰かが犠牲になっているところ。今までは、ただおもしろいって思ってみていたけど、今はドラマを通じてでも、何か感じるものがあるんじゃないかと思って見ています。でも、毎週必ず見る、というのが苦手で、いつも放送が終わってからまとめてDVDで見ているんです。先日も“星の金貨”と“続星の金貨”を借りてきて、1日で全部見ましたよ。ろうあ者の恋愛ドラマなんですが、それを見ていて、五体満足で野球ができている自分がありがたく思えました。ドラマの世界ですけど、一緒に生きている姿を見て、僕の努力はまだ足りない。そういうところで感じる部分があるんですよ。いつも試合が終わって寮に帰ると、テレビでスポーツニュースを見て、その後はすぐにDVDに切り替わります!」

Q8 プロに入ってからの初体験って?
「去年、7月18日に、初めて自分の車を手に入れました。ベンツです。僕、車が大好きなんですよ。ひとりの空間が作れますからね。木佐貫と同じ日に乗りだしたんですけど、自分は、1万7千キロ走っていて、木佐貫は1万キロも走ってない。ドライブは一番の気分転換ですね。」

Q9 東京ドームへは林君と一緒に通っているそうですね。
「はい、木佐貫がタバコを吸わないので、いつも林は僕の車の助手席に乗ってドームに来ています。車の中ではいつも、お互いの悩み相談をしています。」

「写真は苦手。“笑って!”って言われると、なかなか笑顔が作れない。雑誌やテレビで自分の顔を見て、気持ち悪ぅ〜って思います(笑)」
Q10 自分の好きなところを3つあげてください!
「1つは自分の思ったまま、マイペースなところ。2つめはたくさんご飯を食べられるところ。3つ目は子供が好きなところ!」

Q11 では、早く子供が欲しい?
「そうですね。他人の子供でさえかわいがる自分に子供ができたら、異常にかわいがるでしょうね。」

Q12 野球をやっていなかったら、何になっていた?
「動物も大好きなので、ペットショップの店員かな。今も、ペットショップに行くのが好きなんですよ。」

Q13 どうしても止められないクセは?
「ボールを投げたら、必ず帽子を直すこと。僕ね、たぶん神経質なんですよ。1球投げるのに、身なりをちゃんとして投げたいんです。思い切り投げると、多少帽子がずれますよね。それがイヤなんです。きちんと直してから次の球を投げたい。小さい頃からそうなんですよ。それに、僕は頭が小さい上にちょっと絶壁で帽子が浮いてきちゃう。それが気になっちゃって。よく、ファンレターで、“投げるたびに帽子をかぶりなおす姿が頼りなく感じます”って書かれます(笑)。」

Q14 頼りない!? 実際のところは?
「やっぱり頼りないですねぇ…(笑)。気持ちではそうでも、結果がそうなので。思った結果が残っていない以上、頼りないんでしょうね。」

Q15 見た目と違う、こんな性格とは?
「おとなしそうに見えるって言われるんですが、実は気が強いと思います。何も考えずに口に出して失敗しちゃうことがあって…結構、毒舌です(笑)。あとはお調子ものですね!」

Q16 生まれ育った福岡自慢をどうぞ!
「食べ物がおいしくて、人情が厚い。住みやすいところです!」

Q17 自分自身をテレビや雑誌で見た感想は?
「すっごい笑顔が使われたときは、“うわぁ〜、気持ち悪ぅ〜”って思うときがあります。写真撮影で、“笑って笑って〜”って言われるとなかなか笑えない。そういうときに撮ったひきつった笑顔が自分でも笑えます。」

いつもラフな服装が多い。「最近はエイプが好きです!」
Q18 チーム内でかっこいいと思う人は?
「清原さんですね。男女関係なく誰からも好かれていて、男として存在感がある。若い自分に対しても温かみがあるんですよ。先輩たちはみんなそうなんですけど、その中でも、際立っていますよね。オーラがあるというか。今でも、自分から話し掛けたりはできないんですが、最近はよくちょっかい出してくれるんです。昨日もふいに横からミゾオチを突っ込まれました(笑)。でも、そうやってかまってもらえるだけでもうれしいですね。」

Q19 では、女性ならどんなタイプが好き?
「清楚な子かなぁ。タレントでは国仲涼子さん。あとね、ずっと好きなのが久本雅美さん。自分を捨てているところ!? がすっごい好きです。一緒にいて飽きないでしょう?」

Q20 憧れの人って?
「桑田さんですね。野球に対する考えだけでなく、物事に対する考え方。一緒にいるだけで勉強になります。」

Q21 言われてうれしい褒め言葉は?
「う〜ん。あんまりほめられないからなぁ…。でも、いいピッチングをしてもこれで満足はするなって言われるほうがうれしいです。もっとやれるって思ってくれている期待の裏返しだと思うし、逆に自分も前向きになれる。いいときほど反省しないと。悪いときは反省するのは当たり前ですからね。」

Q22 今シーズン、新たに勉強になったことは?
「常に思っているんですが1球1球を大切に投げることを課題にしています。去年は無我夢中に投げるだけでした。今年は、1球1球に意味を持ってこの先につながるように、投げたいと思っています。それが去年はできなかった。無我夢中でしたから。でも、今年はその日の調子によって、阿部さんと相談して、まっすぐを多めにしようとか。試合のたびに去年よりもたくさん話をしています。今はまだ学ぶことが多い毎日。僕はまだ、自分のこれ、というピッチングがない。これからしっかり付けていきたいと思います。」
撮影/政川慎治 取材/保坂淑子

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