<アジア杯:日本1(4PK5)1UAE>◇準々決勝◇23日◇シドニー

 日本が中2日で、相手は中3日。この日程は、大会前から分かっていたことだ。連覇を目指すには、この疲労のリスクを考慮してメンバー構成を工夫すべきだった。

 確かに、1次リーグ3試合は安定していたが、疲労が蓄積されれば、その安定感は万全ではなくなる。岡崎、香川、遠藤、森重ら軸となる選手の体調はあまりよくなかった。延長前半4分に長友が右太ももを負傷したが、これも疲労が影響したはず。1次リーグで、少しずつメンバーを休ませていれば、もっといいコンディションで試合に臨めた。

 後半20分には岡崎に代わって豊田が入ったが、相変わらず、長身FWの生かし方は、うまくなかった。現地入りしてからクロスの練習に多く時間を割いたと聞くが、豊田の身長が生きなかった。相手が陣形を整える前に中央にボールを入れれば、得点の可能性はあったと思うが、相手ラインがそろってから入れていた。これでは相手は守りやすい。チームマネジメントと、状況によっての戦い方に工夫が必要と感じた。(日刊スポーツ評論家)