鳥栖FW豊田陽平(30)が、30歳を迎えて新境地を開いた。18日の甲府戦(3-0)で2得点。後半23分の2点目は、左からのパスをペナルティーエリア(PA)外、ゴールまでおよそ25メートルの位置から左足ダイレクトで決めた。鳥栖がJ1に初昇格した12年以降、豊田のゴールは通算58点目だが、PA外からの得点は2点目。前回のエリア外ゴールは右足で記録したもので、利き足とは逆の左足でミドル弾を決めたのは今回が初めてだ。

 今月11日に30歳になり「年齢を重ね、プレーの幅を広げたい」と遠めからのシュートを練習していたという。“ナイスミドル”に「しっかり枠の中に決められたのは練習の成果」と喜んだ。エリア内を主戦場にヘディングで得点を量産してきた大型FWが、ミドルシュートという新たな武器を身につけようとしている。

 12年以降のJ1通算58得点は、川崎FのFW大久保の53点を抑えてトップ。今季は5位の4ゴールで、チーム全8得点の半分に絡む。8点すべて異なる選手がマークしている首位浦和とは対照的。絶対エースを擁する鳥栖が、全員攻撃で首位に立つ浦和に勝ち点2差の3位と、ステージ優勝を狙える位置につけている。【石川秀和】

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