鳥栖に新たな得点パターンが確立されようとしている。4月30日の仙台戦で、FW豊田が今季初の1試合2ゴール。1点目のPKはDF吉田のクロスに頭で合わせようとしたときに獲得し、2点目も同じように吉田の左からのクロスに今度は高い打点のヘッドで決めた。これでJ1歴代25位の通算80点目。ヘディングでのゴールに限れば通算30点目で歴代8位に浮上する。今回のように「吉田アシスト→豊田ヘディング」という形は今季2点目、通算3点目となった。

 今季の鳥栖は、豊田のヘディング弾を数多くアシストしてきたMF藤田直とMF水沼がそれぞれ神戸と東京に移籍。エースへのパスの供給源が2人もチームを去った。そんな中、左サイドバックの吉田が、左右両足遜色ないクロスを武器に新相棒に名乗り。チームは現在14位に低迷するが、このコンビの確立は浮上のきっかけとなるかもしれない。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)