5年ぶりにJ1に復帰した北海道コンサドーレ札幌が健闘している。10戦を消化して勝ち点12の15位だが、J2降格圏となる16位の広島に勝ち点6差をつける。中でもエースFW都倉の活躍が光り、得点ランク3位タイの5ゴール。その得点部位の内訳を見ると、利き足の左足が2点、ヘッド3点と、頭での得点に限ればリーグ単独トップに立つ。

 187センチ、80キロの体格を生かし、空中戦で強さを発揮。ただ、10~13年の神戸時代はリーグ戦通算14得点で、右足1、左足11、頭2。利き足の得点が全体の79%を占めていた。自ら持ち込み、左足を豪快に振り抜いてシュートを決めるイメージが強かった。だが、14年の札幌移籍後はJ2で右足8、左足22、頭16。味方のクロスをワンタッチで頭で仕留める形が増えた。

 その得点のパターンが、ここまでJ1の舞台でも通用。サッカー分析会社「データスタジアム」によると、今季の札幌のクロス成功率はリーグ最高の28・3%で、成功数45本も最多(第9節時)。このデータが、ゴール前で頭1つ抜けた都倉の存在の大きさをさらに際立たせる。【石川秀和】