<W杯アジア最終予選:日本1-2UAE>◇B組◇1日◇埼玉

 日本の敗因は2つある。1つは岡崎を後半途中で交代させたこと。1点を守りきりたいUAEは当然、引いてきた。その状況でボールキープができ、ターゲットにもなり、得点能力に最も優れた岡崎を下げることは考えられない。代わりに投入された浅野は、相手の背後に抜け出すのはうまい。だが、あの状況で浅野にパスを出す選手が日本にいただろうか。総合的にも浅野の若さより、岡崎の経験を選択するべきだった。

 もう1つは失点を呼んだFKとPKだ。PKを与えた大島のプレーを含め、絶対に反則してはいけない場面。慎重に対処すべきなのに、頭の切り替えができていなかった。浅野の投入といい、大島の先発起用といい、アジア最終予選の初戦は経験がものを言う。そういったほころびが勝敗に直結した。セットプレーやカウンターで勝つプランしかなかったUAEは、まさに計画通り。日本とは対照的な試合運びだった。(日刊スポーツ評論家)