失点は個人の判断と技術ミスなので、実際は０－０の試合内容だった。逆に言えば、日本が得点する可能性がほぼなかった試合とも言える。特に前半は本田、岡崎がサイドでボールを持っても、他のサポートがまったくない。本田は右に張り出す役目で、前を向いてボールをもらう位置ではない。スピードに乗ったプレーができず、特長が出なかった。各選手のポジショニングも悪く、世界で勝つにはまだまだ難しい。

　その中でも欧州で結果を残す長友、岡崎、細貝の３人は高い技術があり、代表を引っ張る存在だ。さらに武藤、皆川の新戦力は第１段階の試験はパスした。皆川はポストプレーで、武藤は俊敏なシュートで、アギーレ監督にアピールできた。今後が楽しみな２人だった。（日刊スポーツ評論家）