<アジア杯:日本1(4PK5)1UAE>◇準々決勝◇23日◇シドニー

 日本の攻撃で、唯一選手間のイメージが合致したのが本田と柴崎で生んだ同点ゴール。難しい形だった。引いた相手に対しては複数の選手で共通認識を持ち、描き、守備を崩せるかがポイントで、それをいかに数多く繰り返せるか。日本はFWが横一線に並んだり、何も考えずに動いていた。これでは崩し切れない。

 シュートは打った。しかし、論点を間違えてはいけない。シュートを何本打つではなく、チャンスを何回つくるか。同点の場面、2人のイメージは一致していた。あれを3人、4人でやること。それなら周りが8人いようが、10人いようが崩せる。試合を見ている限り、意図を持ったプレーが少ない。

 教える側も、そういう考えがないし、訓練をしていない。これは1カ月でできることではない。もっと時間が必要だろう。ただ、アジアを制するなら、引いて守る相手をそうやって崩さないと。世界のトップはそれができているから、トップにいる。(日刊スポーツ評論家)