<明治安田生命J2:横浜FC1-0松本>◇第1節◇26日◇ニッパツ

 カズは日本サッカー界の“バイブル”だ。フィジカルにこだわって、ストイックに「なんとかピッチに立ってやろう」とする姿勢は、若い人にとってのお手本になる。逆に言えば、彼を休ませてくれないサッカー界なんだ。もっと高いレベルだったら引退せざるを得ないのだから。

 同時に彼は“ブランド”だ。得点など数字は物足りないだろう。それでもニュース性、集客力など総合的に彼を超える選手が出てきていない。サッカー界に必要な人材。カズがいなければ話題が少なくなる。今日は先発しただけで、十分だったといえる。

 いつまでできるか? プロは受け皿がある限りは続けられる。横浜FCがカズを必要とする限りはできるはず。そういう意味では本人とクラブが互いに求めるもの、理念が合っているのがここまでできた要因だと思う。(日刊スポーツ評論家)