<W杯アジア最終予選:日本4-0タイ>◇B組◇28日◇埼玉スタジアム

 スコアと内容が全く一致しない、大いに課題が残った試合だ。とにかくパスミスが多くてかみ合わない。川島の好守などでなんとか無失点だったが、タイには決定的なチャンスが4回はあった。それほど崩された。細かいつなぎもうまかったし、シュート数も日本の12本に対し14本と上回られた。日本は得点シーン以外には決定機はほとんどなかったんじゃないかな。

 久保が3点目を決めて少し落ち着いたが、タイに1点取られていたらどうなるかわからなかった。選手交代でも試合の流れは変えられなかった。先日のUAE戦のように守ってカウンターならうまくいった。得失点差を意識する中、この日は攻めようとして攻められた。今後の試合、先制点を許したら心配なチームだ。

 残るは中東での2試合とホームだが相手がオーストラリアといういずれも厳しい3試合だ。次のイラク戦が鍵を握る。勝ち点3を取らないといけない。ここで苦しんでいるようでは、W杯に行けたとしても結果は期待できない。(日刊スポーツ評論家)