今回の東アジアE-1選手権で日本に求められていることは、とにかく優勝することだ。ハリルホジッチ監督は15年8月に中国で開催された前回大会で1勝もできず最下位だった。リベンジです。ハリル監督が就任してから日本はまだ何もタイトルを獲得していない。「初タイトルを取ってみろ」と言いたい。

 選手権というのはすべて優勝することが目的だ。特にホームではね。強化や選手選考のためにやるものではなく、清算するためにやる。南米でも選手権で負けたら監督は更迭される。他の出場国はFIFAランクで日本より下位。W杯に出るのは日本と韓国だけ。ここで勝てない監督が世界で勝てるはずがない。負けたらW杯に向けて監督を代えた方がいい。そのくらいの厳しさが必要だろう。厳しさがなかったから、中国で負けても何も変わらなかったんだ。

 海外組がいないことは言い訳にはならない。ベストメンバーではないのは他の出場国も同じだ。「日本人Jリーガー選抜」のようなチームになる。これまでどれだけJリーグを見てきたか、何を見てきたかが問われる。

 W杯のための選手選考会という位置づけはありえない。そういう保険をかけて「負けてもいい」というムードをつくってはいけない。それではお客さんやスポンサーに失礼だ。お金を払って試合を見に行く価値がない。むしろ監督の“選考会”と思えばいい。監督を代えるのかどうか、議論するべきだ。厳しさがなかったら、日本のサッカーは成長しないよ。(日刊スポーツ評論家)