<W杯:日本1-2コートジボワール>◇1次リーグC組◇14日◇レシフェ

 日本は途中から足が止まってしまっていたし、3、4点取られてもおかしくない内容だった。相手より走れるチームをつくることができていなかったのは、ザッケローニ監督の準備不足。中でも、プレミアリーグから続く香川の不調が長引いているのが痛い。

 香川が攻撃に絡めないから、本田への負担が大きくなる。本田は孤立してしまって、囲まれたらほとんどボールを取られていた。得点以外はシュートを打つ意識にも欠けていた本田だが、香川の調子がもう少し良ければ、もっと楽にプレーできていたはずだよ。

 ギリシャ戦に向け、香川を控えにするところから始めるのが基本。今日の出来を見たら、次も出場できるというものは何もなかった。マンネリ化したチームをぶちこわし、新しい選手を使って、「よっしゃ」という勢いを出さなければならない。大久保先発とか、何かいじらなければ。

 まだ終わってないし、やるしかない。スペインだって負けている。優勝なんてもうだれも言わないし、言う権利もない。これで初心に戻ったと思い、無我夢中で世界にぶつかれば、まだ戦える。(日刊スポーツ評論家)