<サッカーai:山梨学院大付2-0香川西>◇3回戦◇3日◇駒場

 香川と山梨。遠く離れたこの場所で、中学時代共にサッカーに励んだ選手たちが、選手権の舞台で激突しました。

 香川西のキャプテン田中集、花崎航と、山梨学院の井上拓臣、羽東史樹は、中学時代大阪・川上FCのチームメイト。田中によると3回戦で先制点をあげた中田寛人も、すぐ近くにある長野FCに所属しており、「トレセンで一緒になったり近所だったので、仲がよくてよく一緒に遊んでいました」と、顔見知り。だからこそ試合後「山梨学院には絶対に負けたくなかった。悔しいですね」と話した田中。それでも選手権出場の夢を追いかけて中学卒業とともに別々の進路を選び、3年間それぞれの場所で頑張ってきた仲間と最後の選手権で対決できたことは「最高の思い出です!

 しかも僕が中学生のころは井上や中田の方がずっとうまかった。そんな選手と一緒にできたのがうれしい」(田中)。そして中田もまた「この選手権の組み合わせが決まったときに、総体チャンピオンの前橋育英の方が有利だという声が多かったけど、僕はあいつらがいるから、絶対に3回戦で香川西と対戦することになるって確信していました」と話した。試合後に行われた田中の取材中、側を通りかかった中田に田中は一言「ありがとう」と声をかけ、中田もまた「お前たちの分も頑張るから」と、短い握手をして、足早にチームの輪に戻っていきました。

 明日、山梨学院はルーテル学院と激突。勝てば初出場ながら4強入り。「ここまで来たら絶対に国立行きたい。僕たちの目標は最初から全国制覇ですから!」と力強く話してくれたのGK松田。ここまで戦ってきた多くの仲間のためにも、負けれられない1戦は、1月5日、14:10・駒場でキックオフとなる。(サッカーai編集部・阿部菜美子)