<高校サッカー:山梨学院大付1-0ルーテル学院>◇準々決勝◇5日◇駒場

 「4強請負人」に導かれた初出場の山梨学院大付が、ルーテル学院(熊本)を下し、国立まで駒を進めた。昨年1月から指揮を執る横森巧監督(67)は、韮崎を指揮していた79年度大会から83年度まで、準優勝3回を含め5大会連続で4強入りしている。「大会前は、夢の夢のような感じだった。ここまで来るのがいかに大変かは分かっている。生徒の頑張りをほめたい」と、しみじみと言った。

 後半5分に強烈な左足ミドル弾を決めたDF藤巻は名将との縁に導かれた1人。父久さん(51)の弟洋さん(47)が、韮崎の80年度大会3位のメンバーだったことから、横森監督が指導する山梨学院大付に進学した。この日のスタメンの中で、唯一の県内出身者の藤巻は「県内のやつが頑張らないと、周りは何だろうと思うでしょうし。めったにないシュートですけど」と笑った。

 県勢の4強入りは、83年度の韮崎以来だが、当時の準決勝は、日程の都合で駒沢開催だった。82年度以来の国立に「やっぱり国立じゃないとね」と同監督。「危機感をもつことが大事。その中で自分たちのサッカーができれば自信がつく。しっかりしてきた」と、試合ごとに成長するイレブンに手応えを感じていた。【今井恵太】