矢野が高原と2トップ先発へ

- ゴール前でDF中沢(右)とボールを奪い合うFW矢野
【ハノイ=11日】日本代表FW矢野貴章(23)が、高原のパートナー候補に抜てきされた。この日の練習で2トップを組み続け、明日13日のUAE戦で先発する可能性が高まった。コンビの良さは、6月のキリン杯モンテネグロ戦で実証済み。その時以来の3試合ぶりの2トップ復活で、高さと連動性に欠けるUAEの守備網を崩すべく、がむしゃらさが売りのストライカーがピッチに立つ。
2人は時に、意識し合うように、互いの姿を視野に入れた。近づき、交差し、息づかいを感じ取る。6対4や紅白戦形式など約1時間の戦術練習中、FWのコンビは1度も変わらなかった。エースFW高原のパートナーは、常に矢野が務め続けた。「2人の関係や距離感を意識しながらやりました。人のためにスペースをつくる動きを考えながらやりました」。激しい動きの中でも、矢野の脳裏には常に高原がいた。
テストの意味合いがあったかも知れない。しかし、カタール戦の際は、前々日の攻撃布陣が、そのまま本番で起用された。この流れをくむなら、次戦の2トップは高原&矢野が有力だ。
UAEのセンターバックは、身長178センチと179センチ。185センチの矢野は空中戦について「強みでもある。決めるところは決めて、つぶれて後ろの人が決めてくれてもいい」とイメージを膨らませた。何より、初戦で消耗した後の2戦目。UAEより1日少ない中3日で迎える決戦では、矢野のタフな運動量が生きる。コンビネーションに課題を残すUAEの守備陣に、持ち味が存分に発揮できる。
初戦の高原1トップから自分との2トップに変わる意味も分かっている。「スペースを作る動きは、やりやすい。自分がどこまでできるか、やってみたい」。高原とは、キリン杯モンテネグロ戦でコンビを組み、好印象を抱いた。「すごくボールをキープできる。信頼して動きだしができる。すごくやりやすい」。
引き分けたカタール戦はベンチで見守るだけだったが、自然と高ぶった。「次は絶対に勝たなければいけない試合。内容より、勝つ試合を見せたい。自分が出たらぜひ点を取りたいし、スペースに動いて、チームの勝利に貢献したい」。気持ちは固まった。あとはもう、やるしかない。【佐々木一郎】
[2007年7月12日9時12分 紙面から]
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