DF中沢が誓うW杯のリベンジ

- ベトナム戦から一夜明け、明るい表情でランニングするDF中沢
【ハノイ=17日】日本代表DF中沢佑二(29)が、アジア杯準々決勝の対戦相手オーストラリアへのリベンジを誓った。昨年ドイツW杯の初戦で対戦したが、調整失敗などもあり、1―3の逆転負け。その後チームはショックを引きずったまま、3戦未勝利で敗退した。だが今回は1次リーグ3戦を戦ったハノイから移動せずにすむこと、暑さに対する順応性など、有利な条件もそろう。今後のW杯予選での対戦もにらみ、ボンバーが屈強なオージー攻撃陣を完封する。
宿敵との決戦を、手ぐすね引いて待っていた。17日の練習後。中沢は取り囲む報道陣に「皆さんの期待通りでしょ? ある意味、選手よりも」とニヤリと笑いかけた。だがむしろ記憶は烙印(らくいん)のように、ボンバーの脳裏に強く残っている。「ビドゥカは強かった。体を当てた感じが違った。懐も深くて、ボールが奪えなかった」。1点をリードしながら、終盤相手の猛攻を防げず、立て続けの3失点。ショックを引きずり、未勝利で中沢のW杯は終わった。
もう負けるわけにはいかない―。リベンジの好機へ、中沢の準備は万端だ。代表合流前から、クラブの練習後にもっとも暑くなる午後2時ごろを選んで、1人走りこみを続けてきた。ベトナム入りした後も「暑くても走らないと」と先頭でチームを引っ張った。「勝つチームには、もっと一体感がある」と雰囲気づくりにも心を砕いた。
自分にも周囲にも厳しい姿勢を貫くのも、屈辱を晴らすため。W杯ドイツ大会ブラジル戦から1年後の6月22日、自身の公式ブログにこうつづった。「食事制限をし、朝から晩までボールを追いかけた。ブラジル留学もした。海外への移籍を封印。すべてはW杯のために。その10年が、たった3試合で終わってしまった事が寂しかった」。心が折れるような思いを、再びしたくはない。
手応えはある。「ハノイで続けて戦える以上、ウチが優位」と言い切る。チームとして調整に失敗したW杯の時より、個人的にも体のキレは格段にいい。1次リーグでの守備も、鉄壁そのものだった。痛い目にあったビドゥカ封じにも「ワシントンに似たイメージ。特長は分かっているから、持ち味を出させない圧力をかける」と自信を見せる。
次の世界の舞台も見据える。「W杯予選のことも考えたら、ここでたたいておかないと」と今後のために圧勝する必要性を強調する。「あの時とは違うというのを証明したい」。今度こそ、世界と互角に戦うために。ドイツでの「忘れ物」を取り戻すべく、まずは因縁の相手を完封する。【塩畑大輔】
[2007年7月18日8時46分 紙面から]
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