日本4位10人韓国にPK負け/アジア杯

- PKを失敗し頭を抱えるMF羽生(撮影・宇治久裕)
<アジア杯:韓国0(PK6-5)0日本>◇28日◇3位決定戦◇インドネシア・パレンバン
【パレンバン(インドネシア)=28日】日本代表がPK戦負けで4位に終わった。韓国との3位決定戦は、相手の退場で後半11分から数的優位に立ちながら、延長を含めた120分間で無得点。0-0でPK戦にもつれ込み、5-6で敗れた。10人の相手から得点できなかったのは準々決勝オーストラリア戦に続いてのことだった。3連覇を狙った日本のアジア杯は大きな宿題を残して終了した。
この日の試合を象徴するような幕切れだった。120分間無得点でもつれ込んだPK戦。6人目のキッカー羽生のボールは真正面だった。GK李雲在の右手に阻まれたボールはゴールマウスの前で大きく跳ねた。まさかのPK戦負け。芝生にあおむけで号泣する羽生のすぐ脇で、韓国の歓喜の輪が出来上がった。残酷なコントラストに、日本の選手たちもぼう然と立ち尽くすしかなかった。
「僕のミス。6人目までキッカーは決まっていたから蹴った」。羽生は言葉をしぼり出したが、PKの失敗は責められない。ただ、PKにもつれ込むまでに試合を決着できなかったことが痛かった。後半12分、相手MF姜敏寿がこの日2枚目の警告で退場に。準々決勝オーストラリア戦と同じ状況だった。
そこからゴールが遠い。FW高原の言葉が象徴していた。「1人少ない相手にチャンスをつくりながら押し切れなかった。それは自分たちの弱さ」。延長後半11分にはゴール至近距離から、羽生の強烈なシュートは、DFの足に阻まれた。途中出場のFW佐藤も再三決定機に絡みながら、ネットを揺らせない。オシム監督は「今のFWがよくないとは言っていない」と断りながら「優れたFWの選手がいたら」と言い、矢野投入について「少し遅すぎたかもしれない」と珍しく交代策を悔いた。
この日の先発11人はサウジアラビア戦からFW巻とMF山岸が入れ替わっただけ。オシム監督は、主力組に名誉挽回(ばんかい)のチャンスを与えた。選手はその期待に応えられなかった。連動性に固持したオシムサッカーを忠実に守り、信念を貫いてパスをつなぎ続けたが、永遠のライバル韓国からゴールは奪えなかった。指揮官の目指すサッカーに縛られた形で、個の力が影を潜めた。矢野は「1人少なくなった分、最後に思い切りがなかった」と印象を語った。
最悪の連敗フィニッシュとなったが、オシム監督は手応えを強調した。「日本がアジア王者になった当時の映像と今日の映像を比べてください。結果ではなく内容を見てください」。今は、オシムサッカー完成形への過程だ。GK川口は「運をもっと先に取っておきます。もっとシビアな試合が待っている」と話した。この先に待つW杯予選、W杯へ。課題が浮き彫りになったことが、何よりの収穫だった。【北村泰彦】
[2007年7月29日9時29分 紙面から]
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