日本代表MF本田圭佑(24=CSKAモスクワ)が「泥臭さ」でオーストラリアを撃破し、日本をアジアの頂点に導く。PK戦の末に勝利した韓国戦から一夜明けた26日、「オーストラリア戦をイメージすると、簡単な試合にはならない」と警戒感を強めた。

 既に韓国戦の勝利の余韻を捨て去り、オーストラリア戦のイメージを作りあげようとしていた。「どれだけドロドロの試合を想定できるか。その時にメンタルの準備ができるか。きれいなことを想定するのは楽だけど、そうはいかないのがアジア杯」と言い切った。

 韓国戦の反省ばかりが口をついて出た。押し込まれた時にカウンターから少ない人数で追加点を奪えなかった攻撃陣に「(自分を含め)個々をもっと向上させないと」と指摘。延長戦終了間際に失点した守備陣に対しては「オーラが足りない」と言った。その課題を解消するため、強豪オーストラリアと泥臭い極限の戦いで個々の能力や自覚を高める必要があると感じていた。

 この日の練習では穏やかな表情で疲労回復のメニューを消化。「まだ韓国の方が上だと感じた。もっと成長のスピードを上げないと。日本のサッカーはアジア杯で終わるわけではないから」。苦言は日本や自分をさらに成長させるためだ。

 オーストラリア戦は競り合いの中で体ごと押し込んだり、倒れながら足の先で触れるなど泥臭い得点が必要不可欠。「どんな試合でもゴールを目指している。ゴールを決めるターン(順番)?

 次は来ますよ」。得点への執念は人一倍。自らのゴールで泥臭い勝利を挙げ、日本を2大会ぶりのアジア制覇へと導く。【菅家大輔】