日本代表MF藤本淳吾(26=名古屋)がザックジャパンの3人目の「ラッキーボーイ」になる。MF香川の負傷離脱により、29日の決勝オーストラリア戦の先発が決定的。28日の公式練習後「伊野波、細貝と控え組の選手が結果を残した。自分が決勝に出たら、次は自分という気持ちはある」と断言した。

 クールな表情の中に、熱い気持ちを秘めていた。今大会の出場は1次リーグ初戦ヨルダン戦の4分間のみ。その後ベンチに座り、準々決勝カタール戦で出場停止の内田の代役として出場したDF伊野波の決勝点、準決勝韓国戦で途中出場したMF細貝のゴールを目にしてきた。「控え組で一緒に練習していた選手が、ピッチの上でチームに貢献した。刺激になる」と話す。

 香川の離脱によって回ってきたチャンス。その重みは理解している。「(香川)真司だけでなく、(松井)大輔さんとか、みんなの気持ちが1つになってここまで来ている。だから、しっかり自分も結果を出したい」。志半ばでチームから離れた仲間の気持ちを胸にピッチに立つつもりだ。

 この日の公式練習では、非公開の時間帯に行われたセットプレーの時にレギュラー組に入り、戦術を確認した。17日の1次リーグ・サウジアラビア戦前にテストされた右MF藤本、左MF岡崎という布陣が濃厚だが「いい準備ができている。明日が最後なんで勝って終わりたい。ラッキーボーイになる?

 頑張ります」。3人目の男も、日本に幸運をもたらすはずだ。