【仁川(韓国)17日=木下淳】なでしこジャパンは今日18日、1次リーグ第2戦のヨルダン戦を迎える。初戦の中国戦で引き分けたため、準々決勝進出へ得点を重ねたい一戦。FW吉良知夏(23=浦和)が、左足首負傷で離脱したFW高瀬に代わり、今大会初先発する。5月の女子アジア杯ヨルダン戦で2得点した「ヨルダン吉良ー」が、好相性でゴールラッシュに導く。

 仁川市内での練習を終えた吉良は「得失点差の勝負になってくると思うので結果が求められる。点を取ることで、チームと自分に勢いをつけたい」と抱負を語った。高瀬に加え、MF猶本も左足首の捻挫で欠場する。急性胃腸炎明けのDF岩清水も本調子ではない。15人の総力戦。エースの代役にかかる期待は大きい。

 大会初先発の相手は思い出深いヨルダンだ。「1次リーグの組み合わせを知った時『あっ。また一緒だ』って思った」。代表に初招集されたアジア杯の1次リーグ最終戦。先発に抜てきされ、先制のV弾を含む2ゴールを挙げた国だった。

 7-0の大勝に導き、7大会連続7度目のW杯出場を決める原動力になった。「でも悔しい記憶の方が強いんです」と言う。2発より「決定機を外しすぎた。もっと取れた」とハットトリックを逃したことが許せなかった。「だから今度はミスをなくして成長した姿を見せたい」と意気込む。

 11年のなでしこリーグ新人王は、来年のW杯カナダ大会へテストされる立場。「高瀬さんの分まで、とかW杯に向けて、とか考えていない。個人として結果を出すことに全力を尽くしたい」と我を貫く。それが「ヨルダン吉良ー」になる。