【仁川(韓国)9月30日=木下淳】決勝ならイワシの出番だ!

 なでしこジャパンは今日1日、史上3カ国目の連覇をかけて決勝で北朝鮮と対戦。「ファイナル・レディー」のDF岩清水梓(27=日テレ)が、V弾の再現を約束した。

 北朝鮮と戦った10年広州大会の決勝(1-0)も、今年5月の女子アジア杯決勝オーストラリア戦(1-0)もDF岩清水のヘッドが決勝点。ともにMF宮間主将のCKから。「2回とも相手を抑えるつもりだったのにフリーになった。そこを(宮間)あやが見つけてくれた。デジャビュ(既視感)でした」と振り返る1発。今回も「狙いますよ。アジアでは強いんで」と高笑いした。

 守備面でも岩清水に期待がかかる。ここまでは格下相手で危なげなかったが、北朝鮮は実力伯仲で「攻撃力が格段に上がる。本当の勝負はここ」と警戒する。その中で佐々木監督は「イワシに期待。そのために休ませた」と準決勝のベトナム戦で温存した岩清水の先発起用を明言した。

 この決勝を無失点に抑えれば、チームは史上最長の堅守記録を打ち立てる。国際Aマッチ7戦連続完封中で、上田栄治監督時代の02~03年にマークした記録を抜く。また、佐々木監督にとっては好相性の相手だ。就任後3勝3分けの無敗を誇る。「そうなんです」とおどけた後に「北朝鮮は若い選手に切り替えてから3年がたった。熟成されている」と注意も促した。それでも勝つ。記録ずくめの2連覇へ「金メダルを持って帰ります」と断言した。