アジア大会に参加しているサッカーU-21日本代表のGKオビ・パウエルオビンナ(20=流通経大)が、チームを救うセーブを誓った。

 16日の1次リーグ第2戦、パキスタン戦では主力GK小島享介が相手選手との接触で右膝を痛め、途中から出場。「後半で運動量が落ちてくる時間帯だったので、ミスのケアなども頭に入れた」と冷静なプレーぶりで無失点に貢献した。GKの途中交代は珍しいが、5月のトゥーロン国際からこれで2大会連続で途中出場を経験。「(トゥーロン国際では)交代してすぐに失点してしまった。代償は大きかったけれど大きな経験になり、今回は整理して試合に入れた」と前向きに話した。

 参考にするのはコスタリカ代表GKケイラー・ナバスだという。身長は193センチのオビよりも小柄だが、「自分があのくらいの身長だったらと想定して見れば、自分はもっといいプレーができるようになると思って」と、スペインの強豪レアル・マドリードの守護神の動画を見て学んでいる。

 6月のW杯ロシア大会では日本-ベルギー戦をテレビ観戦し、ベルギー代表GKクルトワが最後の高速カウンターの起点になったシーンを鮮明に頭に残った。「はじくだけではなくてキャッチするのが世界」と、GKの攻撃参加の重要性もあらためて感じた。

 ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれ、長身に加え抜群の反射神経が長所。1次リーグ首位通過をかけた19日のベトナム戦では先発出場の可能性もある。この日の練習で最後までピッチに残ってコンディション調整に努めた。