昨年1月に就任した手倉森誠監督(47)が、五輪予選初采配を白星で飾った。試合の平均気温は35度だったが、いつもの上下スーツ姿でピッチに。試合後に「ホント暑かった…」と顔をしかめながらも、上着を脱ぐことなく最後まで指揮を執った。

 今回から国際Aマッチデーと五輪予選が重なった。約5300キロ離れた日本ではA代表ハリルホジッチ新監督の話題一色。「注目、薄いな…」と気にしていたが、選手をこう鼓舞した。「バックアップメンバーは12人いるが、真のバックアップメンバーは、ここに来ている五輪世代23人だ」。

 出国前にはハリルホジッチ監督に「試合は重なっているが、絶対に映像を見るからな」と送り出された。ともに日本再生の第1歩を踏み出す決意で臨み、反省点を残しながらも勝利を収めた。「今日の戦いから1つも負けられない」。来年の五輪本大会を見据えた。